2014年05月28日

コミック日記132:ブラック・ラグーン 10 by広江 礼威



タイトル:ブラック・ラグーン 10
作者:広江 礼威
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
ロックに蔑みの言葉を残し、ロアナプラを去ったガルシアたち。 彼らの残した言葉にロックは己の立ち位置さえも揺らぎ始めていた。 そんな折、偽札事件のジェーンがロアナプラへ帰還する。 彼女のハッカーグループへ入団を希望する馮亦菲(フォン・イッファイ)という 中国人女性をテストするためだ。 だがジェーンは、馮の“本当の目的"をとっくに見抜き罠を仕掛けていた…。


感想--------------------------------------------------
本作品、ブラックラグーンは非常に人気のある作品ですが、ロベルタ編の終了というちょうどいい区切りを持って数年前に九巻が出て以来、休載となっていました。ぜひ再開して欲しいと思っていたところ、ようやく新巻が出るとのことで楽しみに読んでみました。久しぶりだと言うのに全く切れ味は変わっていませんね。それだけでも凄く嬉しいです。

ジェーン率いるハッカーグループに加わりたいと申し出てきた凄腕ハッカーのフォン。しかし彼女の参加をきっかけに大国をも巻き込んだ騙し騙されの展開にロックは巻き込まれていく−。

この物語のポイントは、やはりそのスタイルかと思います。馬鹿みたいにぶっ放される拳銃、簡単に散って行く人の命、軽妙なタッチの登場人物たちの会話。架空の犯罪都市ロアナプラを舞台に運び屋稼業ラグーン商会の面々が巻き込まれる厄介ごとの数々。そのノリのよさはもはや一級品ですね。バラライカや張など脇を固める重量級キャラもしっかりと決まり、ノリがいいのに随所に見せるロックの決意は物語にいいアクセントをつけていきます。

本巻は戦闘マシンのような存在だったロベルタが抜けたおかげで少し緊張が解けていますが、それでもそのテンポの良さとロックの心情変化を軸に全く読み手を飽きさせない展開となっています。

きな臭さはロベルタ編ほどではないかな、と思ったりもしますが、一方であの大国の影がちらついているあたり、全面抗争に陥るとたいへんなことになりそうで、さらにそれこそバラライカや張も絡んで来ると思うので、展開はやはり大きくなるかなと思ったりします。

ただ、物語の軸はロックとレヴィの心情であることには間違いありません。この物語はこれはこれで大好きなので、ぜひ次巻も早めに出て欲しいものです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年04月30日

コミック日記131:東京喰種トーキョーグール 11 by石田 スイ



タイトル:東京喰種トーキョーグール 11
作者:石田 スイ
出版元:集英社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
「僕の邪魔をするやつはみんな…摘まなきゃ」人間を捨て、「アオギリの樹」への協力を宣言した、元〔CCG〕解剖医・嘉納。そして、四方に攫われた、リゼ。理解不能の現実の連鎖に、我を失ったカネキは“半赫者"へと姿を変える。暴虐の限りを尽くすカネキを前に、善戦する篠原特等捜査官と〔CCG〕は、ついに「SS級配置」を取る。“喰種"×〔CCG〕、頂上決戦の行方は…!?



感想--------------------------------------------------
*前回はGWで更新をお休みしました。

週刊ヤングジャンプで絶賛連載中であり、七月からアニメ化も予定されている作品です。最近、最新巻である十一巻が出ました。「キングダム」や「テラフォーマーズ」の影に隠れがちですが、本作もめちゃくちゃ面白いです。一巻から最新巻まで一気読みしてしまいました。

人と外見が同じであり、人を食べる”喰種(グール)”が存在する世界。普通の大学生だった金木は死にかけたところを喰種(グール)の内臓を移植されることで生き残る。しかしその手術をきっかけに金木は半分人間、半分喰種となってしまう−。

一巻から読み始め、最初こそよくわかりませんでしたが、物語に入り込めるとその先は一気に怒涛のように読み進めてしまいます。金木たち喰種の本拠地である喫茶店”あんていく”、対喰種捜査機関”CCG”、そして捜査機関を狙う喰種の戦闘集団”アオギリの樹”さらに喰種(グール)の武器である”カクネ”にCCGの対喰種武器”クインケ”などなど専門用語や組織関係が複雑で登場人物も多いのですが、それでも物語に入れれば違和感なく読み進めることができます。

本作の面白いところは、人間を食らう喰種と、喰種を狙うCCGの双方の立場から平等な視線で物語を描いているところですね。悪者を作らず(まあ”アオギリの樹”は悪者っぽいですが)、双方の視点から戦う意味や戦闘で死んでいく者への哀悼、復讐心、悲劇などを描いているため、物語が非常に深くなっています。また各キャラクターの描きこみも凄く深いです。登場人物が非常に多いのに各キャラクターの性格が立っているためその多さをあまり感じさせません。

喰種となった金木、金木の友人の永近、同じく喰種の少女トーカ、そして金木が喰種となった原因となるリゼ。さらにCCGの亜門、真戸などが今後も主要なキャラクターとして動いていくのでしょうね。”あんていく”の周囲が危うくなりそうですが、今後の展開も楽しみです。…一つ難点を挙げるとすると、前述のように専門用語が多く、人間関係が複雑なため途中から読み始めてもほとんど意味がわからない点ですね。これは連載漫画全体に言えることかもしれませんが、特に本作はその傾向が強いです。これから読まれる方は、最初から一気に読むことをお勧めします。

しかし最近のヤングジャンプのラインナップは凄いですね。。。本作に、上に書いた「キングダム」に「テラフォーマーズ」。さらにもうすぐ終わりそうですが「ハチワンダイバー」や、「孤高の人」と同じ作者の「イノサン」もあり、不定期連載ですがZETMAN」や「REAL」もある。最近始まった「DEATH NOTE」の作者 小畑健の「All You Need Is Kill」もかなり面白いです。個人的には青年向け週刊漫画誌では今、最も面白い雑誌ではないかと思います。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年04月12日

コミック日記130:進撃の巨人(13) by諫山 創



タイトル:進撃の巨人(13)
作者:諫山 創
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。

エレン、ユミルを「故郷」に連れ帰ろうとするライナーとベルトルト。調査兵団は決死の突撃によりエレンを奪還する。だがその代償は大きく、さらにユミルがライナーらの元に残る決断をし‥‥。しかも、エレンとクリスタを巡り事態は急転。調査兵団は「内」と「外」と2つの脅威に対峙する!


感想--------------------------------------------------
ぶっちぎりの大人気コミック「進撃の巨人」の最新巻です。実写映画化もされ、展覧会も始まるそうです。実写映画化の話を聞いたときには「マジか?」と思いましたが、CMを見る限りかなりの出来です。そしてコミックの方は本巻から新たな展開に移ります。

憲兵団に狙われるエレンとヒストリア。逆襲を開始するリヴァイをはじめとする調査兵団。巨人にはどんな謎が隠されているのか…?

巨人との対決が一段落し、ライナーやベルトルトが壁外に去った壁内では人を相手とした新たな戦いが始まります。巨人ほどの圧倒的な恐怖や威圧感はないですが、不気味さが感じられてこれはこれでいいです。本巻は巨人との戦いの描写がない一方で一○四期のメンバーたちの話が多く、読ませます。特にいいのがヒストリアの話です。お嬢様然としていたクリスタと異なり、不安定ながらも人間性丸出しのヒストリアはこれからも鍵となる登場人物ではないかと思います。

あとはリヴァイですかね。口の悪さにも程があるかと思いますが、頭の切れる人類最強の戦士だけあって、相当に頼りになる存在かと思います。キャラクターも立っていていいです。本作は最初の頃はエレン、ミカサ、アルミンの三人しか区別がつかなかったのですが、ここまで来てだいぶ各自のキャラクターが立ってきたように感じます。

本巻はこれまでないほどに人物同士の会話の多い巻ではないかと思います。リヴァイ、エルヴィン、エレン、ミカサ、アルミン、ヒストリア。各人の言葉には作ったところがなく、アニメやコミックでよく見られる軽い言葉や、全く現実離れした言葉がないので、読んでいてリアルさを感じます。おそらく一言一言がよく考えられているのだろうな、と感じます。

次巻は八月ですね。巨人とは異なる内なる敵との戦いは、巨人との連戦に飽きてきた読者に別の切り口で本作のよさを認識させるいい機会かもしれません。巨人との派手な戦い場面だけが見せ場じゃないんだぞ、ってことですね。今にも瓦解しそうな壁内の状況はそれだけでも緊迫感を読者に感じさせます。ウォール教とはなんなのか。エレンとヒストリアに隠された謎は?二人の失われた記憶に共通して現れる黒髪の女性の正体は?王は何を知り、何を企んでいるのか?エレンの父の果たした役割は…?謎は尽きません。次巻も楽しみです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年03月19日

コミック日記129:ONE PIECE 73 by尾田栄一郎



タイトル:ONE PIECE 73
作者:尾田栄一郎
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
ローの思惑から外れ、事態は予期せぬ方向に動き出す。そんな中、明らかになるドレスローザの悲劇。それぞれの局面は全面戦争へと向かい、対決の時が近づいて…。“ひとつなぎの大秘宝"を巡る海洋冒険ロマン!!


感想--------------------------------------------------
ONE PIECEの最新巻です。ドレスローザ編も絶好調ですね。密度の濃すぎる展開が続きます。

ドフラミンゴ、海軍、ルフィ一行、ロー、そして小人たち。幾つもの勢力が入り混じっての激戦はまだまだ続く。一方、闘技場ではレベッカが健闘するが−。

物語の密度が濃くおもしろいのですが、一方でいろんなところでいろいろな人たちがそれぞれの思いで戦闘を繰り広げているため、すごく物語が複雑になっている感じがします。誰がどういう目論見で動いているのか、その目論見を受けて、こっちの人々はどう動くのか、そこら辺の調整に凄く苦労しているような気が、読んでいてします。誰がどこまで把握していて、どこまで把握していないのか、その時、何を考えたのか、といったところはこれだけ勢力が分散してくると凄く気を使うところだろうな、とも思います。

能力者も次々に現れ、ドフラミンゴの部下達や海軍との戦いもますます熾烈になって行きます。このあたりは読んでいて凄く楽しいですね。特に本巻は最後にあの男が現れます。エースと、ルフィと、三人で育った仲間。詳しくは六十巻あたりを読んでください。これによって物語りがまた一段と楽しくなりそうです。

ドレスローザ編は連載の方でもまさに佳境に入りつつありますね。四皇まで出てきて、物語が広がりすぎている感もありますが、一方でまさにこれこそ新世界の戦い、とも感じます。次巻も楽しみです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年03月08日

コミック日記128:銀の匙 by荒川弘



タイトル:銀の匙 Silver Spoon 11
作者:荒川弘
出版元:小学館
その他:

あらすじ----------------------------------------------
もうすぐ春がくる。
エゾノーの寮を巣立つ日が近づいてきた…
疲れた体を引きずって泥のように眠ったベッド…
実習と部活で空になった胃袋を満たしてくれた食堂…
良いいことも嫌なことも分かち合った仲間たち…
そして、大豊作な思い出の数々…
八軒勇吾のエゾノーので一年は、濃厚な味がした。
冬編…クライマックス!!


感想--------------------------------------------------
「銀の匙」の最新巻です。この漫画は新巻が出るスピードがやたらと速い気がします。ちょうど実写映画が公開されるタイミングだからでしょうか。ついこの前、十巻が出たと思ったらもう十一巻です。著者は出産していると聞きましたが、それでも複数連載をほとんど休載せずにこなし、「荒川弘はすごい人だ」という伝説が一部で生まれつつあるようです。

入学してからの一年があっという間に過ぎ、退寮の日を間近に控えた八軒。二年になる八軒は、将来やりたいことが、少しずつ形になってきた−。

二年になる前に、希望進路について悩む八軒に、少しずつやりたいことが見えてきた巻です。相変わらず仲間との息もぴったり合い、笑いの多い巻でした。

個人的に本巻で印象に残ったのは八軒の父親です。この作品中の最強キャラで、八軒の前に立ち塞がるラスボス的存在(「鋼の錬金術師」でいうところのお父様かブラッドレイ)かと思っていたのですが、実際には八軒としっかり向き合おうとする父親であることが分かり、子供にとっては分かりにくいかもしれないですが、これも親の愛なのかな、と感じました。(どうみても善人には見えず、悪の権化のような容姿ですが、、、)

あとはやはり退寮に際しての校長の言葉ですね。「銀の匙」の意味について説いた言葉には考えさせられると供に、エゾノーは本当にいい高校なんだな、と感じました。エゾノーのような高校があったら自分の子供を入れたい、と思う親も多いのではないかと思います。(ちなみに、うちもそうですが。。。)

一年生を通して仲間や親との関係がだいぶ変わった感のある八軒。この先もまだまだ物語りは続きそうで、楽しみな限りです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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posted by taka at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする