2014年11月15日

コミック日記137:ドリフターズ 第4巻 by平野耕太



タイトル:ドリフターズ 第4巻
作者:平野耕太
出版元:少年画報社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
戦中に異世界に迷い込んだ島津豊久は、織田信長や那須与一と共に、
漂流者として、サムライの誇りをかけた国盗りを開始! !
人間、エルフ、ドワーフを味方にして快進撃の中、豊久の前に立ちはだかる敵は……! ?
歴史上の英雄たちのアクションファンタジー! !

感想--------------------------------------------------
ドリフターズの四巻です。三巻が出てからかなり間が空いていますが、、、ようやく出たといった感じです。

オルテの首都ヴェルリナを強襲した島津豊久ら漂流者たち。迎え撃つは廃棄物の一人、土方歳三。時代を超えて戦国と幕末の英雄同士がぶつかり合う−!!

何も考えずに読める本です。時代と国を超えて、偉人や英雄同士がぶつかりあったら−。そんな想像のままに作品を仕上げた、といった感じの話で、ああ、こんな英雄も現れるのか−といった形で楽しむことができます。まあ、残酷描写満載ですが。

一つの国を乗っ取ったことで、物語はまた動き出します。オルテ帝国だけでなく商業ギルド連合が現れ、北方の亜人が現れ、明智光秀が現れ、と何でもありの展開になってきています。

織田信長に那須与一、そして島津豊久。その三人が主軸ですが、他にも現れる数多くの時代を超えた英雄たち。「もし彼らがぶつかりあったら」みたいな空想が現実になるのがこの作品の見所です。そしてもう一つが主人公である島津豊久の戦人としての生き方です。彼の戦人としての生き方に敵も味方も引きずられていきますね。それは本巻の見所である土方歳三との戦いでも生きています。

本作は面白いのですが、一巻出るまでに優に一年はかかるので、その辺りが惜しいですね。ぜひもっと高い頻度で出て欲しい作品です。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):
レビュープラス
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2014年11月02日

コミック日記136:ヴィンランド・サガ(15) by幸村 誠


タイトル:ヴィンランド・サガ(15)
作者:幸村 誠
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
奴隷の身分から解放されたトルフィンはヴィンランドへの遠征を前に、故郷のアイスランドに寄港する。そこで遠征の為に資金提供を求め、父・トールズと因縁の深い鉄鎖のハーフダンに資金提供の交渉をすることに!ハーフダンの息子・シグルドとの婚礼が決まったレイフの親戚・グズリーズが、トルフィンたちの船に乗せろと言い出して、シグルドとトルフィンの激烈バトルが始まる!

感想--------------------------------------------------
ヴィンランド・サガの最新巻です。

「鉄鎖のハーフダン」の息子 シグルドと結婚するためにグリーンランドから来た花嫁 グズリーズ。自分の運命に逆らおうとする彼女の戦いが、今始まる!

トルフィンやレイフ、エイナルといったこれまでのキャラクターはそのままに、新キャラクター グズリーズと一巻で顔を出した鉄鎖のハーフダンが現れるこの巻、これまでのトルフィン主体の展開から変わり、グズリーズが主役となりそうな雰囲気です。

修羅のような生き様の後に、全ての弱き者を受け入れる国、ヴィンランドを築くことを明確な人生の目標としたトルフィンに対し、まだ何者でもなく新しい世界に憧れるだけのグズリーズ。二人の人生が交錯する事で、これまでにない新しい展開が見られそうです。

この先で目指すのはギリシャになるのでしょうか。自分たちの眼にしていた世界とは違う世界、価値観。こうしたものに触れたときにトルフィンやグズリーズがどんなことを感じ、世界をどう見るのか。その展開が非常に楽しみですね。また、この時代のギリシャをはじめとするヨーロッパ諸国をどのようにこの作者が描き出すのか、画力が優れた作者だけに、それもまた非常に楽しみです。

この漫画は本当に磐石ですね。歴史物としても、人間ドラマとしても面白いことこの上ないです。はやく続きが読みたいです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):
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2014年08月24日

コミック日記135:銀の匙 Silver Spoon 12 by荒川弘



タイトル:銀の匙 Silver Spoon 12
作者:荒川 弘
出版元:集英社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
成長と奮闘の新章”四季の巻”スタート!

夢なんて語るやつがウザったかった。
目標を持っているやつにムカついた。
そんな自分が嫌いだった。
今は違う。
北の大地で過ごした一年は、伊達じゃない。
やりたいことが見えてきた。
厳しい冬を越えて、
どれだけ成長したのかを
一番知りたいのは、
八軒だ。


感想--------------------------------------------------
「銀の匙」の十二巻です。「冬の巻」が終わり、八軒たちも二年生になりました。本巻からは「四季の巻」としてエゾノー二年生の生活が始まります。

二年になり、起業を目指す八軒。しかしそのハードルはまだまだ高い−。

ほのぼのとした農業高校生活を描きつつも、ところどころに農業の厳しさを描いてく本作、相変わらずその面白さに変わりはありません。二年になり、新しいメンバーが加わり、ますます面白くなっていきます。

起業を志す八軒、進学に努力する御影、夢を捨てきれない駒場、就職先の決まらない大川−。農家の厳しい状況をよくこれだけ明るく前向きに描けるなあ、と感じます。高校一年のときから自分の将来のことを考え、前に進もうとする彼らは、都市圏の高校に通っていてはできない経験をし、嫌が応もなく大人になっていっています。しかしその大変さをすごく明るく描いています。

これは荒川弘先生の描き方もさることながら、八軒たちの持つエネルギーもかなり影響しているのではないかと思います。青春の力、ってやつですかね。どんなネガティブな状況も引っ繰り返してしまうその力を全開で描いているので、辛さを感じさせないんですね。

個人的には八軒の起業した会社が、今後どうなっていくのか、非常に楽しみです。ほんのわずかな資産しか持たない八軒が、仲間達の協力を得ながらどう変わっていくのか、どこまで突き進んでいくのか、そのお人好しさをどこまで貫けるのか、楽しみです。

あとは猟師にジョブチェンジした富士先生ですね。。。似合いすぎていて、また登場する日が楽しみです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年08月09日

コミック日記134:進撃の巨人(14) by諫山 創



タイトル:進撃の巨人(14)
作者:諫山 創
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。

王の命を受けた中央憲兵により、身柄を狙われるエレンとクリスタ。暴走する王に対し、調査兵団はついに王政打倒を決意する‥‥!! だが、調査兵団に対する最強の刺客、「対人制圧部隊」の魔手がその目前に迫っていた!!


感想--------------------------------------------------
進撃の巨人の十四巻です。二〇一五年の夏に二部作で実写映画化されるそうで、その案内が帯についています。キャストは三浦春馬、石原さとみなど豪華です。実写の一部を自動車のCMで放映していましたが、かなり期待できるのではないかと思います。

さて十四巻。
「進撃の巨人」と言いながらも巨人は全く出てこず、巨人の謎を巡り、事態は王家の存在にまで至り、人と人とが殺し合う凄惨な状況に陥っていきます。憲兵隊vs調査兵団。これはこれで見ごたえがあります。

ついでに言うと、本巻ではエレンやミカサといったこれまでの主人公たちさえもほとんどでてきません。人類最強の兵士リヴァイ。彼がほぼ本巻の主役です。そして彼の冷酷さが、その中に本の少しだけある優しさが、かっこいいです。本シリーズで最も人気があるのは、エレンでもミカサでもなく、間違いなくリヴァイでしょう。そして団長であるエルヴィンと分隊長であるハンジ。彼らもその覚悟がやはり見ていてかっこいいです。「巨人に殺されること」への覚悟を描いてきたこれまでの進撃の巨人よりもさらに一歩進んだ、「敵である人を殺すこと」「敵である人に殺されること」への覚悟も描かれていて、さらに追い詰められていくその姿がさらに調査兵団たちを輝かせ、ますます本作を面白く感じさせます。


「お前らは明日、何をしてると思う?」


ヒストリアに王位継承を迫る際のリヴァイの言葉。詳しくは読んでもらいたいのですが、この言葉から始まる一連の言葉のような台詞があるから、本作は面白いと感じます。全く関係のないところから始まった言葉が、最後には会話の本質にピタリと重なっていくような言葉ですね。こうした言葉は時々、「ジョジョの奇妙な冒険」を読んでいても感じました。諫山 創さんといい、荒木飛呂彦さんといい、描き手のセンスを感じさせる言葉です。

十五巻は十二月に発売予定ですね。四ヶ月に一冊しか刊行されないというのが残念な本です。一巻から続きっぱなしの緊張感。これを保ったまま、どこまで突っ走れるのか、楽しみでもあります。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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2014年06月07日

コミック日記133:CLAYMORE 26 by八木 教広



タイトル:CLAYMORE 26
作者:八木 教広
出版元:集英社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
覚醒者に襲撃された聖都ラボナでは、クラリスがミアータの暴走を阻止するため、命を散らした…。一方、プリシラはダーエから「自分を殺す戦士の出現を望んでいる」と指摘される。戦士とプリシラの対決が迫る!!



感想--------------------------------------------------
*ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。

クレイモアの最新巻、物語も佳境です。もうあと少しで終わりそうです。

遂にプリシラとの最終決戦に挑むクレアたち。最強のプリシラに、「深淵の者」カサンドラや深淵級の覚醒者たちと供に挑むが…!!

大剣(クレイモア)を担ぎ、妖魔を倒す任務を帯びたクレアたちクレイモアの戦いもいよいよ最終章です。妖魔をも超える実力を持つ化物である元クレイモアの「覚醒者」、そしてクレイモアの中でも歴代No1に近い実力の持ち主が覚醒した際に変貌を遂げる凄まじい強さの覚醒者「深淵の者」。そしてその「深淵の者」をも超える、最強の存在「プリシラ」。自分を助けてくれた、歴代No1の中でも恐らく最強のクレイモア「微笑のテレサ」。そのテレサを殺したプリシラを追うクレアの旅ももう終わりを告げようとしています。

どんな傷を負っても瞬時に再生するプリシラに対してなす術のないクレアたち。クレア、ミリア、デネブ、ヘレン、覚醒者たち、深淵の者そしてラキ。旅の全てが凝縮した戦いは、今までにない密度を持って読者に迫ります。この盛り上げ方はすごいですね。これまでの旅に出てきたメンバーが集結し、クラリスやミアータのようにきちんと最後の落とし前をつけ、物語は完結に向けてひた走ります。んー、いいですね。本巻はひたすらバトルなのですが、ここまでの旅が凝縮した本当の意味でのラストバトル(おそらく)ですので、目が放せません。

そして最後のページ。「お前はひとつ、大きな間違いをしている」というラファエラの言葉はここに繋がるのか、と驚きました。ああ、なるほど、こう来るか、と言う感じで、最後のページを見ただけで次巻への期待が嫌が応にも高まります。おそらく本作の中で、次の巻への期待を一番持たせる終わり方で、物語の中で最高の盛り上がりを見せる箇所だと思います。

この続きがどうなるのか、高速剣も、人型のプリシラさえも全く寄せ付けなかった、まさに人間の姿としては本シリーズ最強のクレイモアが、覚醒したプリシラどのような戦いを見せるのか、実に楽しみです。っていうか次巻でもしかしたら完結ですかね…。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S


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