2014年02月19日

映画日記57:るろうに剣心



タイトル:るろうに剣心
佐藤健 (出演), 大友啓史 (監督)
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
佐藤健主演、和月伸宏の人気コミックを映画化したアクションエンタテインメント。幕末に名を馳せた暗殺者“人斬り抜刀斎”。緋村剣心と名を変え流浪の旅を続けていた彼は、偶然助けた神谷薫の道場に居候することに。通常版。


感想--------------------------------------------------
和月伸宏さんの名作漫画、「るろうに剣心」。本作はその実写版です。漫画の実写版にしては非常に評価が高く、さらに今年の夏には続編も公開されますので見てみました。

本作で語られるのは剣心と薫の出会いから、鵜堂刃衛と武田観柳との戦いまでです。原作とは違うキャラクターが出てきたりと、いろいろと違う点はありますが、剣心のよさはそのまま実写化されていると感じました。噂に違わない、かなり優れたできの作品です。

本作の見所はいくつかありますが、そのうちのまず一つ目が俳優さんの上手さです。まずは武田観柳を演じた香川照之さんですね。ドラマ「半沢直樹」でも主人公:半沢の敵役である大和田常務を迫真の演技で演じていましたが、もうその上手さは随一です。この映画の中で最も存在感を放っていたのは間違いなく香川照之さんですね。下顎の歯を剥き出しにした憎々しい演技は真の敵役です。そしてそれに続くのが主人公 剣心を演じた佐藤健さんと鵜堂刃衛を演じた吉川浩司さんですね。特に吉川浩司さんはその不気味さが随一で、原作の鵜堂刃衛そのままの存在感を放っています。他の方もいいですね。薫役の武井咲さんや高荷恵役の蒼井優さんも役にぴったりはまっています。

二つ目の見所は殺陣ですね。普通の時代劇とは一線を画した迫真の殺陣です。特に剣心と外印、剣心と鵜堂刃衛の戦いでの殺陣は凄まじいです。本当に一瞬でもずれたら大怪我しそうですが、その呼吸の上手さ、まさに超人同士の戦闘です。中でも特に佐藤健さんはうまいですね。主人公 剣心の身軽さをその身体でよく表現していて、感嘆してしまいます。さすがに二人vs二百人の場面は「ちょっとなあ…」って思ったりもしましたが、まああまり気にはなりませんでした。一方で漫画で使用されている技をそのまま実写化してしまうとさすがにちょっと浮いてしまうところがありますね。斎藤一の牙突とかがその例かと思います。

さて夏の映画ではさらに主要な登場人物が出てきますね。キャスティングが発表されていましたが、剣心の最大のライバル志々雄に藤原竜也さん、御庭番衆の頭領、蒼紫に伊勢谷祐介さん、そして私が最も見たい瀬田総次郎に神木隆之介さんです。大久保利通も出てくるようですので、縮地を使っての暗殺場面とかも再現されるのでしょうか。行く行くは巴や雪代縁の話までもぜひつないでほしいです。特に巴を誰が演じるのか、には凄く興味があります

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月08日

映画日記56:脳男



タイトル:脳男
生田斗真 (出演), 松雪泰子 (出演), 瀧本智行 (監督) | 形式: Blu-ray
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
首藤瓜於の同名小説を生田斗真主演で映画化。都内近郊で無差別連続爆破事件が発生。犯人のアジトを突き止めた刑事の茶屋は、そこで身元不明の男を確保するのだが…。共演は松雪泰子、二階堂ふみ、江口洋介ほか。


感想--------------------------------------------------
生田斗真さんが感情を一切持たない男に扮した作品です。話題作となっていましたので、見てみました。ちなみに原作は未読です。

連続爆破事件の容疑者潜伏先で出会った一人の男。鈴木一郎と名乗った彼は、一切感情を持たない男だった−。

かなり猟奇的な描写の多い作品です。殺人場面なども多く、最初からグロテスクな場面が展開されるため、見る方には注意が必要です。主な登場人物は主演の生田斗真さん、爆破犯の二階堂ふみさん、そして事件を追う刑事の江口洋介さんに精神科医の松雪泰子さんと演技派の役者さんが揃った印象ですね。

特筆すべきなのはやはり主演の生田斗真さんと犯人役の二階堂ふみさんですね。どちらも常人とはかけ離れた精神の持ち主の役ですが、その役を非常にうまく演じています。瞬き一つせずに感情のない男の役を演じきる生田斗真さんも、ぶっ壊れた爆破犯を演じる二階堂ふみさんも、鬼気迫る迫真の演技で見る者を引き込みます。

また脇を固める松雪泰子さん、江口洋介さんは安定した演技ですね。さすが熟練の役者、という印象です。ストーリー自体は、私は原作は未読ですが、よくあるストーリーという印象を受けました。「自信の正義に従い悪人を裁く感情を持たない男」という設定が目新しいですが、バスやビルがバンバン爆発したり、猟奇的な殺人が連続したり、という設定はどこかで見たことがある気もします。

最後の最後で見られる松雪泰子さん演じる精神科医に大きな事件があります。この部分はいろいろと意見があるかもしれませんが、「こういう終わり方でよかった」と私は思いましたね。

ストーリーはまあまあですが、粒ぞろいの演技派俳優&女優の演技が見所の作品と言えるかと思います。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):B


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月05日

映画日記55:天地明察



タイトル:天地明察
岡田准一 (出演), 宮あおい (出演), 滝田洋二郎 (監督)
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
岡田准一と宮崎あおいの共演で、江戸時代に日本独自の暦作りに挑んだ実在の人物・安井算哲の生き様を描く時代劇ドラマ。星の観測と算術が大好きな青年・安井算哲は会津藩主・保科正之によって、新しい暦を作るという一大計画のリーダーに抜擢される。


感想--------------------------------------------------
冲方丁さんの本屋大賞受賞作「天地明察」。本作はその映画版です。映画版ということで原作をもとに少し脚本をリメイクしていますが、原作の面白さはもちろんそのまま残っています。主人公の渋川晴海こと安井算哲を演じるのは大河ドラマ「軍師官兵衛」で主人公の黒田官兵衛を演じる岡田准一さん。そしてその妻 えんを演じるのは宮崎あおいさんです。

碁打ちであり、天文にも通じていた算哲は、様々な人々との交流を通じて、改暦を志していくことになる−。

殺陣があるわけでもなく時代劇としては地味な脚本ですが、演ずる俳優さん、女優さんがいいのでそれを感じさせません。「改暦」という作業に人生をかける人々の熱さがよく伝わってきます。保科正之を演じる松本幸四郎さんをはじめ、脇を実力派の俳優さんが固めているのですが、その中でも個人的に印象に残ったのは主人公 算哲の後ろ盾となる水戸藩主 水戸光圀公を演じる中井貴一さんです。同じく冲方丁さんの「光圀伝」を読む限りでは水戸光圀公は精悍でまさに虎のような男という印象で、中井貴一さんではスマートすぎるかと思っていたのですが、殺気を感じさせるほどの凄みを感じさせる演技で水戸光圀公を好演していると感じました。

あとはやはり佐藤隆太さんと宮崎あおいさんの二人は本作にいい雰囲気を作っていると感じました。特に宮崎あおいさんは原作のえんの個性そのままのに感じられます。大河ドラマも主役を演じていましたし、さすが一流女優です。

見ている人を引き込めるかどうかのポイントは、「改暦」という一見、地味に感じられる作業がどれだけ重要で、それがどれだけ大変であることなのか、を伝えることだと思うのですが、本作では原作と同じように上手く伝えることができていると感じました。原作にはない夜襲を受ける場面などもうまく織り交ぜながら、改暦に関る人々の必死さをうまく伝えていると感じます。

まとめになりますが、本作は脚本もいいですがそれ以上に俳優・女優陣がよく、うまく主人公の演技を助けていると感じました。もちろん主人公の算哲を演じる岡田准一さんもうまいです。大河ドラマでも主役を張り、大ヒット作「永遠の0」でも主役を演じるなど、今、一番売れている俳優さんと言ってもいいかもしれません。岡田准一さん、宮崎あおいさん、冲方丁さんに興味のある方は必見の映画だと思います。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 01:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月01日

映画日記54:009 RE:CYBORG



タイトル:009 RE:CYBORG
作者:宮野 真守 (出演), 小野 大輔 (出演), 神山健治 (監督)
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
『東のエデン』の神山健治監督がSF漫画の金字塔「サイボーグ009」を映画化。2013年の現代。大都市の超高層ビルが次々と崩壊するという同時多発爆破事件が発生。世界が不安とパニックに陥る中、9人のサイボーグ戦士が再び集結しようとしていた。通常版。


感想--------------------------------------------------
石ノ森章太郎さんの名作「サイボーグ009」のリメイク版です。原作はもう何十年も前の作品なのですが、それを現代を舞台として復活させています。製作は「攻殻機動隊 S.A.C」などで有名なProduction I.G。そして監督は神山健治さんと、期待の高まる作品です。

世界中で連続する超高層ビルを狙った連続自爆テロ。テロの容疑者達は皆、「彼の声」を聞いたと口にしていた。そして都内でも「彼の声」に導かれてビルを爆破しようとする者がいた−。

サイボーグたちの能力はそのままに、舞台が現代に移っていて、さらに映像も最新の技術を使用して作成されているので、各シーンが非常に迫力があります。特に009の加速装置使用時の動き、002の超高速飛行は見所です。さすが「攻殻機動隊 S.A.C」を手がけているProduction I.Gですね。こうした近未来世界社会の映像や、銃撃戦のシーンなどはお手の物、という印象を受けます。

各ゼロゼロナンバーズの活躍も皆、描かれていますね。008だけほとんど描かれていませんが、他は皆、見せ場は用意されていて、原作をご存知の方はもちろん、ご存じない方も楽しめるつくりになっているかと思います。

一方で少し残念なのは、ストーリーです。個人的にこの終わり方は「?」という感じでした。いったいなんだったのか、何が起きたのか、よくわかりませんでした。ゼロゼロナンバーズに敵対する相手も大した敵が現れることなく、見せ場は豊富だけど、ストーリーは未消化、という印象を受けます。と、ここまで書いたところで分かったのですが、本作は原作を読んでいるとそのストーリーの意味が良く分かるようですね。おそらく原作をしっかりと読み込んでいる方にはその中身がすごくよく分かるのでしょう。

でも、ストーリーがよくわからない、というのは瑣末な問題のようにも思われます。何よりもゼロゼロナンバーズがみんなすごくかっこいい。これは演出効果でしょうね。空中でのドッグファイト、基地での防衛戦などなどすごく見せ方がうまいです。そしてなによりも主人公である009の格好よさといったらないですね。加速装置を使って一瞬で敵を葬るクールな009がたまりません。そしてカジュアルなスタイルだったゼロゼロナンバーズがあの赤い服に身を纏う瞬間です。まさにこのタイミング、というイメージです。

本作、一回観ただけではよくわからないので何度も見直してしまうのですが、見直すたびにその面白さがどんどんと伝わってきます。「あ、こんなところにもこだわりが!」みたいなのがあって(003を認めてジョーが記憶を取り戻すところを、目に光が戻っていくことで表現していることとか)、見直す楽しさがあります。かなり中毒性は高いです。そして映像、演出とどれもいいのですが、本作で私が最もよかったと感じたのはその音楽です。SkyWalkerSoundなのですが、この迫力、リズムのよさといったらないです。これだけでも二度見してしまいますね。ゼロゼロナンバーズの動きと合わせて格好いいったらないです。

本作、単なるリメイクと思って舐めていましたが、完全に予想を上回るできでしたね。続編出ないんでしょうかね・・・。ぜひ現代でのゼロゼロナンバーズの戦いの続きを見てみたいです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月18日

映画日記53:マルドゥック・スクランブル



タイトル:マルドゥック・スクランブル
林原めぐみ (出演)、 八嶋智人 (出演)、 工藤進 (監督)、冲方 丁(原作)
出版元:
その他:

あらすじ----------------------------------------------
急法令“マルドゥック・スクランブル-09”により命を救われた少女娼婦・バロット。彼女は自分を亡き者にしようとした男に立ち向かう。

感想--------------------------------------------------
冲方 丁さんのSFの名作「マルドゥック・スクランブル」。本作はその「マルドゥック・スクランブル」の完全アニメ化三部作です。主演のルーン・バロットの声を担当するのは「エヴァンゲリヲン」の綾波レイを担当する林原めぐみさん。綾波レイとは一味違った役ですが、自分の運命に立ち向かうバロットを好演しています。

シェルにより自分の身体と声を奪われたバロットは、相棒の鼠 ウフコックやドクター・イースターと供に、シェルとその最強のボディガード:ボイルドに挑む−。

ほぼ完璧なアニメ化だと思います。原作の展開を忠実に再現し、頭の中で描いていた世界観がそのままアニメの世界に広がります。原作の表紙絵のバロットが頭にあったので、バロットは長髪でもう少し強い印象がありましたが、それは些細なことですね。完璧なアニメ化だと思います。

バロットをはじめボイルド、ウフコック、ドクター・イースター、アシュレイ、ベル・ウイングと登場人物のほとんどが思い描いていた通りの姿で登場し、暴れ、物語を進めていくのは本当に爽快です。シェルだけ、若造過ぎて軽すぎるかな、って思いましたがほとんど気にならないレベルですね。物語に漂う雰囲気、光の使い方、戦闘シーン、どれをとっても一級です。

一方で感じたのは、アニメと文章で描ける内容の違いについてです。アニメとしてはこれ以上はないほどのできだと思うのですが、文章で表現している部分をアニメ化しているため、もの足りなさが感じられる部分も確かに存在します。その最たる部分はカジノでのベル・ウイング、アシュレイ・ハーヴェストとの勝負の箇所かと思います。個人的には、原作でのこの二人とバロットの勝負は、ボイルドとの戦闘以上に感動を覚えたところです。本当にあの「イーブン・マネー」を宣言したところでは鳥肌が立ちそうでした。しかしやはりアニメであそこまでの感動を与えるのは厳しいですね。原作と比べると割とあっさり勝負がついているように感じられ、ベルやアシュレイがどれだけ強敵だったのかが、原作ほどは伝わりにくかったかなと思います。何度も書きますが、これは決してアニメ化が悪いわけではなく(というか、アニメ化としては最高の出来だと思います。)、アニメと文章の、表現できるものの違いですね。


しかし逆に、戦闘シーンはやはりアニメ化することですごく立っています。これはまさにアニメ化の真骨頂ですね。特にボイルドとバロットの戦闘は二人の動きが分かり易く、迫力があります。

こうなると、ファンとしては他の冲方作品もぜひにアニメ化して欲しいですね…。要望としては、ボイルドを描いた「マルドゥック・ヴェロシティ」や、初期の作品である「ばいばいアース」などですね。特に後者はアニメ映えのする作品だと思いますので非情に期待したいところです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする