2014年04月16日

読書日記477:終物語 (下) by西尾 維新



タイトル:終物語 (下)
作者:西尾 維新
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
“それがきみのー青春の終わりだ”大学受験当日の朝、北白蛇神社へ向かった阿良々木暦。彼を待ち受けていたのは、予期せぬ笑顔と最終決戦の号砲だったー。すべての“物語”はいまここに収束する…。



感想--------------------------------------------------
物語シリーズの最新巻です。既に十七巻目。……。最初に本シリーズを読んだのは古本屋で「化物語(上)」、「化物語(下)」を見かけたのがきっかけでした。「戯れ言シリーズや刀語シリーズを書いている人だし、どんな物語かなあ」と思って購入したところがこの作者の最長の物語となっていました。。。しかし遂にその物語もいよいよ本巻で幕を閉じます。いやあ、長かった。

最終決戦の前に集結する暦たち。そして遂に明かされる謎。最後の敵の正体とは?そしてその結末とは?

本巻は「まよいヘル」、「ひたぎランデブー」、「おうぎダーク」の三話から構成されます。主人公はそれぞれ言うまでもないですね。シリーズを通して読んでいる人にはおなじみの三人です。そして最終巻ということで、シリーズ通しての登場人物があちこちで顔を出し、勢ぞろいしてます。どんな終わり方をするのか?と思っていたのですが、個人的には終わり方はすごくよかったです。あれだけ物語があちこちに飛び、未来に行ったり、世界が滅んだりしていたのに、よくこんな風にまとめることができるなあ、って感心してしまいました。

しかし読んでて思うのですが、この作者はどこらへんまでこの物語の先々の構成を考えながら書いていたのでしょうね?漢字の意味とか、展開とか、その場その場で考え出しているようにも、先を見通して書いているようにも思えて、それがまた魅力でもあります。浪白公園とか扇とか。とってつけたようでもあり、最初から考えていたようでもあり、物語の終わらせ方もこうしようと思っていたのか、それとも思いつきなのか、分かりません。。。

主人公 暦と各話のタイトルとなる女性キャラとの掛け合いで繰り広げられる本シリーズ、毎回、発売日にはオリコンの本の売上のトップを誇るほどの人気の理由はやはりこの掛け合いのうまさかと思います。最近はこの掛け合いよりも物語展開の方が気になってしまいますが、シリーズが始まった当初の掛け合い、特にメイン女性キャラである戦場ヶ原、羽川との掛け合いは抜群でした。この面白さがあったからこそここまでシリーズが続き、本を買ってしまっているわけですね。

本巻まで来るとキャラクターが増えたからという理由もありますが、一人一人の掛け合いに当初の勢いはありません。戦場ヶ原との掛け合いもやはり面白いのですが、以前ほどの鋭さはないですね(二人が付き合うようになったからと言うのもありますが)。一方で物語の中の謎は膨らむばかりで、最初は何がなんだか分からなかったですが、終わり方はやはりうまいです。あの人、どうなったの?っていう人もいますが(あの詐欺師とか)それはきっとこの次に出る「続終物語」で語られるのでしょうね。終わったと見せかけてまだ終わらない辺りがさすがですが、本当の最終巻の次もとても楽しみです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 07:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 西尾 維新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月05日

読書日記463:終物語 中 by西尾維新



タイトル:終物語 中
作者:西尾維新
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
"神原駿河は、私の姉の娘だよ-眠らせておくには、惜しい才能さ""何でも知ってるおねーさん"臥煙伊豆湖。彼女が阿良々木暦に課す、終幕へ向かうための試練とは?四百年の時を経て、蘇る武者ーこれぞ現代の怪異!


感想--------------------------------------------------
西尾維新さんの物語シリーズの最新巻です。気付けばもう十六冊目なんですね。アニメ化もされ、映画化も予定され、新巻が発売されれば常に売上の上位に食い込むという、もうラノベという範疇に収まりきらない作品です。

校舎で待ち合わせた暦と神原に鎧武者が襲い掛かる。その正体とは−。

前巻である「終物語(上)」が忍野扇がメインのちょっと脇道にそれた推理物だったのに対し、本巻は物語の本道に戻ってきての話になります。本シリーズで語られていなかった、本当にエアポケットのように欠けていた箇所の物語なので、本作を読み終わるといろいろなところが補完されてだいぶ納得感があります。逆に言うとこれまでの物語を読んでいないとほとんど意味がわからないと思います(まあ、これは本巻に限った話ではないですが…)。最低でもアニメの二期を見ておくことが前提の作品ですね。読もうと思われる方はこれまでの本を読むか、アニメを見ましょう。

また本巻では登場人物が非常に豊富です。最初の頃は一つの物語に三、四人しか登場人物が現れず、会話は各物語の主となる登場人物との会話だけで終わっていたように思いますが、本巻では神原、忍、余接、伊豆湖などなど実に多くの登場人物が現れます。物語の広がりを感じさせる巻です。

物語自体も、先に述べたように今まで謎となっていたかけていた時間軸の箇所を埋める作品であるため、これでだいぶ物語自体がすっきりした感があります。もともと本シリーズは時間軸どおりに物語が進んでいくわけではないので混乱しがちだったのですが、ここでだいぶ整理された気がします(気がするだけかもしれませんが)。

物語自体は「しのぶメイル」ということで忍(あと神原)が主ですが、これまでになく満足感のある話でした。見せ場はあるし相変わらず掛け合い漫才のような会話にはキレがあるしで最高です。特に本巻ではキャラクターがころころ変わる余接と暦の会話がキレまくっていて良かったです。

あと本シリーズは二巻で終わりのようです。あとがきの最後で作者が少し意味深なことを言っていますが、いきなり世界が滅んだりと突然とんでもない方向にふっとぶシリーズなのでこの先も気が抜けません。あと二巻も楽しみにしてます。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 西尾 維新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月06日

読書日記446:終物語 (上) by西尾維新



タイトル:終物語 (上)
作者:西尾維新
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
真っ暗な眼の転校生・忍野扇。彼女が微笑みながら解き明かす、阿良々木暦の“始点”とは…?高校一年生のあの日、少年は絶望を味わったーこれぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春の、終わりを告げる影がさす。



感想--------------------------------------------------
出れば必ず大ヒットし売上ランキングの上位に食い込む「物語」シリーズ、その最新巻です。気付けばもう十五冊目なのですね……。本は図書館で借りることの多い私ですがこのシリーズは必ず買っています。テレビシリーズも絶好調のようですね。

謎に包まれた一年生にして忍野メメの姪、忍野扇。その扇と暦はとある教室に閉じ込められる。そして暦は一年の時に開かれた学級会での出来事を思い出す……。

毎回読むたびに思うのですが、このシリーズは読み終えるまで物語がどのような展開を見せるのか全く予想がつきません。普通に怪異を退治して終わることもあれば、未来に行って滅びた世界を目の当たりにしたり、幼馴染がラスボス級の神に変身してしまったりと、本当に読者の及びもつかない展開を見せます。このあたりが本作の魅力の一つとも言えるかと思います。予定調和的な終わり方がいっさいないんですね。それでいてちゃんとどの話もしっかり終わらせている。(謎は残っていますが。)それが読んでいてとても楽しいです。(ただ、テレビシリーズだけ見ていると物語同士の繋がりがよくわからないのでは?と思ったりもしますが。)

本巻はどのよな展開を見せるのだろう?と思っていましたが、なんと普通にミステリでした。びっくりです。本巻には三つの話が収録されていますが、そのどれもがちょっとしたミステリとなっていて、そこに扇が絡んできます。謎好き少女ですかね…。

あとは驚いたことに、このラスト三巻前になって完全なる新キャラが登場したりもします。完全にこの巻だけのためのキャラみたいですが、これまたびっくりです。しかも暦のことを何よりも誰よりも嫌いというレアキャラ。なんかいろんな意味で展開が斬新ですね。

普通だと主人公である暦と女子キャラ一名の掛け合いで物語が進んでいくのですが、本巻では「三人での掛け合い」というのもあって、これもまた新鮮です。「再び100%趣味で書きました」と作者は言っていますが、このあたりもその趣味が反映されているのでしょうね。メインヒロインのひたぎと翼が出てきてそれなりに活躍したりするので、本巻は私的にはあたりでした。この終物語、下巻も出るようですが、そこも扇がメインで暴れるのでしょうか。うまく暦と掛け合いを続けていきますが、やはりこの扇が本シリーズの最強にして最後のボスのような気がします。時々、神のような視点から物語を語ったりするのもとても気になったりします。あとはやはり暦は暦だなあ、とか、闇に勝てるのは天才 羽川だけなのかなあとか考えたりもして、物語シリーズならではの面白さは変わらずですね。。。

毎回すごく楽しみにしている本シリーズもあと二冊で終わるというのは寂しい気もしますが、まあいいかげんに引っ張り過ぎな気もします。。。いったいどこにこの物語が着陸するのか(無事に着陸できるのか)、楽しみでもあります。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
posted by taka at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 西尾 維新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

読書日記420:暦物語 by西尾維新



タイトル:暦物語
作者:西尾維新
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
美しき吸血鬼と出逢った春夜から、怪異に曳かれつづけた阿良々木暦。立ち止まれぬまま十二ヵ月はめぐり、<物語>は、ついに運命の朝を迎える!“光の魔術師”VOFANによる本文挿画12枚のカラーバージョンが、ポストカードセットとして発売決定! 青春に、予定調和はおこらない!


感想--------------------------------------------------
出版されれば必ず大ヒットする西尾維新さんの「物語」シリーズの最新作です。本作も含め、どの作品も出せば必ず瞬間的に売上ランキングの上位に食い込みますね。それだけ固定ファンが多いのでしょう。私もその一人ですが。

本作はこれまでの物語シリーズとは異なり、全十二編の短編集になっています。主人公である阿良々木暦が怪異と出会った四月からスタートし、入学試験の三月まで、月毎に一話のペースで話が展開します。各話は暦と、これまでに登場してきたキャラクター一人との掛け合いで物語が進みます。各話とも一応は怪異を題材とした話が進むのですが、これって本当に怪異?というような微妙な小話も含まれていたりしますね。

しかし最後まで読み終えて思うのですが、よくここまで話が広がってきたものです。最初は作者の「100%趣味で書かれた物語」だったのに、登場人物も増え、二冊で終わるはずだった物語既に十四冊です。個性的な登場人物も増えてますね。女性ばかりのところが気になりますが。というか、主人公の暦を含めても男性キャラは二、三人であとはことごとく女性キャラですね。本作に含まれた短編各話も、暦と異なる女性キャラ十二人との掛け合いです。よくこれだけの数のキャラを、個性を持たせて描き分けられるものです。

本作、最初の方の話はもう既に既刊の物語シリーズで読んで物語の行く末を知っているため、大きな衝撃は特にありませんでした。個性的なキャラも、もう既に何冊も読んでいるためだいぶ慣れてしまった感がありますね。また怪異も怪異と呼べるほどのものでもなく、流し読みしそうになります。(まあ個人的にはひたぎ、八九寺、火憐、忍とのばかばかしい掛け合いは大好きなので、それはそれでいいのですが。)

しかし、残り二話あたりから物語が動き始めます。このあたりはまだ既刊の物語シリーズでも時系列的に扱われてない(もしくは、謎を残したまま扱われている)ので、読んでいて先の展開がとても気になります。

そして物語の最終話で色々な謎を残したまま、物語は唐突に終わります。ええ、完全な投げっぱなしです。…これでは刊行が予定されている残り二冊を買わざるを得ないですよね…。失礼な言い方かもしれませんが、うまいです。個人的には、最後に現れた、いるはずのないこのキャラクターの登場は何を意味するのか?最終話で言われていた『奴』とは誰なのか?が、とても気になります。本当に次の巻が早く出て欲しいものです。

さて、本作の箱に描かれているキャラですが、これは影縫余弦ですかね。斧乃木余接を式神として使う陰陽師にして、全てを武力で解決できるスーパーキャラですね。2ndシーズンからの登場キャラなのでまだ馴染んでいない部分が個人的にはあるのですが。。。2ndシーズンも全てアニメ化が決定され、このシリーズの人気は衰えることを知りませんね。アニメ化しても大丈夫なのか?と一ファンとしては気になるところですが。

2ndシーズンは7月から放映だそうですね。小説と見比べてみたいと思います。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
タグ:西尾維新
posted by taka at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 西尾 維新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月10日

読書日記377:憑物語 by西尾維新



タイトル:憑物語
作者:西尾維新
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
“頼むからひと思いにー人思いにやってくれ”少しずつ、だがしかし確実に「これまで目を瞑ってきたこと」を清算させられていく阿良々木暦。大学受験も差し迫った2月、ついに彼の身に起こった“見過ごすことのできない”変化とは・・・。「物語」は終わりへ向けて、憑かれたように走りはじめるーこれぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春に、別れの言葉はつきものだ。


感想--------------------------------------------------
西尾維新さんの「物語」シリーズの最新作です。昨年度は二か月に一作という脅威のハイペースで執筆されていたため、今年はだいぶスピードを抑え気味ですね。まあ他にも「悲鳴伝」とか書かれているようですし。しかしそれでも本作も瞬間的にAmazonの本の売り上げランキングで一位を獲得していました。それだけ固定ファンのいるシリーズだと言えると思います。

阿良々木暦を襲った"見過ごすことの出来ない変化"。そしてその変化に対する相談相手として選ばれたのは、影縫余弦と、その式神:斧乃木余接だったー。

相変わらず本作は雑談が多いなーというのが感想です。というか雑談で成り立ってますね。。。妹二人との雑談で物語の三分の一弱が費やされていきますー。まあ全然いいのですが。しかし最近思ったのですが本シリーズって雑談が多くて、さらにキャラの性格も簡単に変わるため(まあ、それが売りなのですが)、物語の本筋を掴みにくいんですよね。なので前回までの粗筋がどうだったか、思い出すだけでも大変です。雑談は思い出せるけど、肝心な本筋が思い出せない・・・。あれ、あいつってどうなったんだっけ?とか考えちゃう訳です。またタイトルもいまいち当てにならなくて、タイトルと関係のないキャラクターの方がむしろ主要な役割を果たしていたりもして、なかなか難しい作品かも?って最近では思っていたりもします。

本巻は阿良々木暦を襲った変化と、その変化への対処方法、さらにラスボス的なキャラクターがちょっとだけ出て来たりとかで、物語自体はいつものような感じです。正直、本筋だけなら三十ページくらいで終わるかもしれません。しかしそれをここまで色々と書きながら膨らませて、面白くして行くのが西尾維新流なのでしょうね。

あとは、、、余接の「例外の方が多い規則(アンリミテッド・ルールブック)」って、ルフィの「ギアサード」みたいな技なのかな、とか思ったり。。。でも一撃で人を粉微塵にしたり、技の反動で空を飛べたり、「例外の方が多い規則(アンリミテッド・ルールブック)」の方が凄そうですね。

本シリーズも十三作目にして流石に「もう少し何か変化が欲しいよ」とも思ったりして少し評価は辛めにしてみました。時間軸もだんだんとよく分からなくなっていたりして、結局どのように落ちがつくのか、それとも西尾維新さんだけに落ちさえもつけずに終わるのか、今から期待が膨らんだり、不安だったり。とにかくこのシリーズもあと二冊「終物語(おうぎダーク)」と「続終物語(こよみブック)」で終わりそうです。思えばこの最終シーズンの三冊はこれまでタイトル名になっていない三人ですね。そのあたりVOFANさんの絵も見れそうで楽しみです。でもこのシリーズが終わると講談社的には痛いでしょうね・・・。次はどんな作品を書いてくれるのか、そちらも楽しみです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):B


↓よかったらクリックにご協力お願いします
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
レビュープラス
タグ:憑物語 書評
posted by taka at 20:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 西尾 維新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする