タイトル:はやぶさ2の宇宙大航海記
作者:津田雄一
出版元:
その他:
あらすじ----------------------------------------------
“誤差60cm”奇跡のタッチダウン成功、生命の起源に迫るサンプル採取、ドラマチックな帰還、そして旅立ちープロジェクトリーダーが描く6年間の感動ドラマ完全版!
感想--------------------------------------------------
小惑星リュウグウに着陸し、無事にその欠片を持ち帰ったはやぶさ2。世紀の大成功に沸いたことも記憶に新しい方も多いかと思います。
そのはやぶさ2のプロジェクトについて、プロジェクトマネージャーの視点から書かれたのが本作です。
結果的には大成功以上の大成功をおさめたはやぶさ2ですが、その裏にはものすごい苦労があることが読んでいて分かります。
でもすごいと思うところは、その苦労に対して悲観的になっていると感じられないところです。壁に突き当たっても、チームのメンバー全員で協力して乗り越えようとしている姿勢が非常によく分かります。
様々なプロジェクトでは、どうしてもそのプロジェクト内で様々な意見がぶつかりあい、時には斜めに見られたり、政治の道具にされたり、といったこともあると思うのですが、そのあたりを感じません。本当に純粋に科学と向き合い、眼の前の試練を乗り越えようとされていたんだな、と感じます。
地球から遥か遠く離れたリュウグウに辿り着き、そこでのミッションを無事に完成させたはやぶさ2は、こうしたプロジェクトメンバーの前向きな意思があったからこそ成功したのだろうな、と当たり前のことながら感じました。
科学的にもものすごい大成功をおさめていますが、プロジェクトとしてみても、世界の数多のプロジェクトの中でも抜きん出た成果を収めた理想となるプロジェクトなんだろうな、と感じました。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S
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