タイトル:三体Ⅱ 黒暗森林(上)
劉 慈欣 (著), 大森 望 (翻訳), 立原 透耶 (翻訳), 上原 かおり (翻訳), 泊 功 (翻訳)
出版元:早川書房
その他:
あらすじ----------------------------------------------
現代中国最大の衝撃作『三体』驚天動地の第二部!驚異の技術力をもつ異星文明・三体世界に立ち向かうため、地球が発動した前代未聞の「面壁計画」とは!?
感想--------------------------------------------------
めちゃくちゃ久しぶりの更新ですが、、、テレワーク主体だと会社への往復がないため、本を読まなくなりますね・・・。さて、先日読んだ「三体」の続編、上下巻の上巻です。
四世紀後の三体世界からの攻撃へ備えるため、人類は準備を開始する。智子により全ての情報が三体艦隊に筒抜けの中、全ての対策を頭で考える、「面壁者」が選定されるー。
非常に話題になっている本作ですが、一巻を読んだ際には背景世界が中国だということもあり、正直、そこまで面白さをかんじられませんでした。この巻に入っても感想はそこまでは変わらないのですが、面壁者の一人であるルオ・ジーが自身の精神世界に存在する女性を求めていく過程の描写は非常に引き込まれました。SFでありながらも人間の心の描写がやはりポイントになるなあ、とつくづく感じます。
三体世界からの攻撃に備えようとする人々の動きや、備えようとする活動は正直、そこまで目新しさは感じません・・・。これは下巻になると変わるのか・・・。ただ国連本部の描写、ルーヴル美術館の描写など、いたるところで著者の描写の綿密さや、博学ぶりは窺えます。
ところどころに日本の言葉の抜粋があるのも面白いです。銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーの言葉の抜粋もあり、これは思わずニヤリとしました。
中国という国の背景を知らないからなのかもしれませんが、やはり文章にも表現にも難解さを感じます。純粋な意味でのSFが好きな人にはお勧めかもしれませんが、ファンタジー的な要素が少し加わっていても日本人的に面白いのは「天冥の標」かなあ、って感じました。
下巻も読みきれるかな・・・。結構、読むのに努力の要る作品でした。三作目もありますね。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):
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