タイトル:連続殺人鬼 カエル男
作者:中山 七里
出版元:宝島社
その他:
あらすじ----------------------------------------------
口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに…。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の目的とは?正体とは?警察は犯人をとめることができるのか。
感想--------------------------------------------------
「さよならドビュッシー」でこのミス大賞を受賞した中山七里さんの作品です。
「吊るす」、「潰す」、「解剖する」—。その言葉どおりの残酷さで殺害された被害者達に市民は疑心暗鬼になり暴徒と化す—。犯人は誰なのか?残酷な真実とはー?
まあ、残酷で気持ちの悪くなる作品です。あまり感情することはありませんでしたが、続きが気になり一気に読んでしまいました。また、死体の描写や格闘の描写が生々しくて痛々しく、この辺りもすっ飛ばして読んでしまいました。
深さはあまり感じませんが、疾走感とエンターテイメント性は抜群です。特に古手川と渡瀬という二人の刑事の掛け合いは面白いです。古手川はしょっちゅうぼこぼこにされていますね・・・。続編もあるようですが、この人はこのキャラクターで固定されていきそうです^^。
物語にはやはり音楽が絡み、仕掛けが二重、三重にも施されていて、ミステリーとしての造りは抜群です。ただ、上にも書いたように物語は非常に残酷なので読み手は選びます。また物語には本当に救いがないです。あまり感情をのめりこませずに読むことをお勧めします。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):B
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