脚本:辻村深月
その他:
あらすじ----------------------------------------------
月面探査機がとらえた白い影がニュースとなり、それを「月のウサギだ」と主張したのび太は、周囲から笑われてしまう。そこで、ドラえもんのひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることにしたのび太。そんなある日、不思議な転校生の少年ルカが現れ、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことになるのだが……。
感想--------------------------------------------------
*本感想にはネタバレを軽く含みます。まだ見ていない人はご注意!
昨年の川村元気さんに続き、今年は直木賞作家 辻村深月さんが脚本ということで話題となっている今年のドラ映画。早速、観に行ってみました。
異説クラブメンバーズバッジを使い、月の裏にうさぎの王国を築くことにしたのび太たち。しかしそこでー。
ドラえもんの原作にもあった「異説クラブメンバーズバッジ」の物語。これを大きく拡張しての作品です。うまくは言えませんが、感覚的にこれは辻村深月さんの作品だなーって観ながら感じます。大のドラえもん好きで有名で、ご自身の「凍りのクジラ」ではドラえもんの話をふんだんに使って物語を書かれていて、脚本にもドラえもん愛が溢れているように感じました。
物語は何作も観ている大人の目からするとドラえもん映画のお決まりの展開です。でも一緒に観た小学生と幼稚園の子供はとても楽しめたようでした。昨年の「のび太の宝島」が親子、特に「父と子の絆」を描いた作品だとすると、本作は「友情」を描いた作品に仕上がっています。どうしても父親の目からすると、「のび太の宝島」の方が感動するんですけれどね…。でも本作もとても面白かったです。
「のび太の宝島」が川村元気さんという小説だけでなく映画も作る人の手によって脚本が描かれているのに対し、本作は辻村深月さんという超一流の小説家の手によって脚本が作られているので、物語はより文章的にも感じました。
「想像することを止めた時、破壊が生まれるんだ!」
物語のクライマックスでドラえもんから放たれる言葉。こんな言葉はきっと辻村さんが脚本でないと生まれなかったのでは?と感じました。
世代的に、私はドラ映画の第一作「のび太の恐竜
世代を超えて受け継がれていくドラえもん。来年のテーマは恐竜のようです。原点回帰?なのかな?来年もきっと家族で観に行くと思います。ドラ映画を家族で観に行った思い出が、大人になっても子供たちの心に残っているといいですね。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S
この記事へのコメント