読書日記702:ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~


タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~
作者:三上 延
出版元:KADOKAWA
その他:

あらすじ----------------------------------------------
ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった―。女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。人から人へと受け継がれる本の記憶。その扉が今再び開かれる。

感想--------------------------------------------------
全七巻で完結したビブリア古書堂の事件手帖、その完結後の続編です。めでたく結ばれた大輔と栞子。その娘の扉子を交えて再び本にまつわる様々な物語が語られていきます。

本作の特徴は、栞子が娘である扉子にかたり聞かせる形式で物語が展開していく、というところですね。これまでのビブリアの登場人物が登場する物語が語られていきます。本にまつわる話が展開されていくのはこれまでの作品通りですが、大輔と栞子に加えて扉子が登場するところがこれまでと変わっている点ですね。

物語はどれも静かで優しさの感じられる作品が多いです。先日読んだ「珈琲店タレーランの事件簿」と比較するとそれがとても顕著ですね。似たような作りの作品ではありますが、本作の方がより人の心に寄り添い、本にまつわるストーリーの作り方がうまいと感じます。一方で恋愛的な要素や謎としての作り込みは「珈琲店タレーランの事件簿」の方が、ミステリーだけあってうまいと感じました。

これまでの物語のファンであれば問題なく楽しめる本ではありますが、物語を最後まで読むと、本シリーズは本当に本作で終わりなんだろうな、と思ってしまい、少し寂しくもあります。またどこかで大輔と栞子の話に巡り会えたら、と感じました。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A
レビュープラス

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