映画日記72:君の名は。

タイトル:君の名は。
監督:新海誠
その他:

あらすじ----------------------------------------------
千年に一度の彗星接近を間近に控えた頃、糸守というド田舎に住む女子高生の三葉は、東京に住む男子高生の瀧と身体が入れ替わることに気付く。いったい何が起きているのかー。

感想--------------------------------------------------
*ネタバレを含むのでご注意ください!!

爆発的なヒットを飛ばし続ける本作「君の名は」。ここのブログでも紹介しているように、新海誠作品は「ほしのこえ」、「雲のむこう、約束の場所」、「秒速五センチメートル」など、「言の葉の庭」以外は見ています。


もはや社会現象とまでなっている作品ですが、ああそりゃそうだよね、こんなど真ん中の恋愛ストーリーをこんなに直球で、こんな美麗な絵で描かれたらそりゃ感動するよね、という感じです。凝った仕掛けはたくさんあります。でも本作の中心に描かれているのは「結び」ですね。人と人の結び。それは家族であり、友達であり、恋人であり、あらゆる人と人との縁なのでしょう。

最も感動したのはラストです。大人になって「何かを探している」という漠然とした感覚に取りつかれたまま日々を過ごす三葉と瀧。「秒速五センチメートル」みたいな終わり方だったらどうしよう、って正直、どきどきしました。でもそこは杞憂でしたね。とてもいい終わり方でした。以前のブログにも書きましたが、「秒速五センチメートル」の主題は「人が前に進んでいくまでの時間」。そして本作「君の名は」の主題は「結び」。この違いですね。

なんかもう、これだけ青春ど真ん中の作品をド直球に描かれると、どんな年代にも受けちゃうんでしょうね。思春期の若者は自分事みたいにどきどきするし、大人や年配の人たちは、「結び」の強さに感動するし。これまで新海作品は絵はすごく綺麗なのに登場人物がみんな堅く真面目なイメージがあったのですが、本作の三葉と瀧は現代っぽくとても柔らかな印象を受けました。これもヒットの一因でしょうね。細田守作品を思い出すくらいに感情豊かでよく動きます。「時をかける少女」の影響もあるのかな、とか思ったりしました。

RADWIMPSの楽曲もいいです。個人的には話題の「前前前世」より「スパークル」の方が染みました。

あー、なんか嫌なこともあるけど、青春っていいねー。って感じです。ラストの二人の涙がとっても印象的で素敵です。二回も見ちゃいましたが、またみたいです。新海誠作品だけあってどのシーンもとても美しいので何回でも見れてしまいます。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S
レビュープラス

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