読書日記552:新説 「三国志」の虚構と真実



タイトル:新説 「三国志」の虚構と真実
作者:満田剛
出版元:Panda Publishing
その他:

あらすじ----------------------------------------------
三国志研究家の満田剛氏が、「三国志演義」と「歴史書」で評価が違う英雄たちを解説しつつ、
最新の歴史研究からわかった、これまでとは違う“新しい”人物像も紹介します。

「KOEI三国志」や「三國無双」などのゲームや『横山三国志』『蒼天航路』などの漫画で一通り三国志を知り、“さらにもう一歩深く知りたい”と思っている人にお勧めです。

感想--------------------------------------------------
本書はレビュープラス様に献本いただきました。いつもありがとうございます。

もはや多くの人が知っている三国志の世界ですが、ゲーム「三國無双」や横山光輝さんの「三国志」などは主に「三国志演義」を元にしています。本書はその「三国志演義」と史実の「三国志」を比較し、英雄として描かれている武将たちの真実を描き出した本です。従って読む上では「三国志演義」の世界を知っていることがある程度の前提となります。

本書はレーダーチャートを用いて、魏呉蜀の三国+αに属する武将たちの三国志演義で描かれている能力と史実の能力を比較しています。特筆すべき点はいくつかありますが、私が個人的に面白かったのは以下ですね。

・劉備玄徳は仁徳の人であるだけでなく、一線級の軍才を持つ英雄だった。
三国志の主人公とも言える蜀の王となる劉備玄徳ですが、三国志演技では仁徳の人として描かれ、関羽や張飛、諸葛孔明に助けられてばかりいる人、というイメージです。しかし実際には非常に高い軍事の才能を持った将軍だったようで、蜀を築いたのはまさしく劉備の力によるところが大きいようです。

・袁術は最も天下を動かした男だった。
玉璽を手に、偽皇帝となって世間を敵に回し、最後は村人たちにも愛想を尽かされて死ぬという、袁術ですが、実は天下に最も近い男だったようです。兄の袁紹とともに、名門である袁家一族の勢力は演技で描かれている以上に凄まじかったようですね。

・曹操は万能の天才だった。
 演技の悪役とも言える魏の皇帝 曹操ですが、実際に彼は実際に文武に優れた天才だったようです。しかし袁紹の部下で演技よりも冴えない男だったようですが、、、。

他にも、「もはやマジシャン」と言われる諸葛孔明や、三国志最強の武将 呂布についても描かれていて、演技と史実の比較をしながら読むととても面白いです。また脇役クラスの武将も何人か描かれていて、これまたマニアックな選択だな、と思わされます。

三国志好きの人には文句なしにはまるでしょうね。好きな武将の演技と史実での評価を比較しながら読むと、時を忘れるのではないでしょうか。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):
レビュープラス

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