コミック日記139:新世紀エヴァンゲリオン (14)



タイトル:新世紀エヴァンゲリオン (14)

作者:貞本 義行 (著), カラー (その他)
出版元:KADOKAWA/角川書店
その他:

あらすじ----------------------------------------------
「人類補完計画」が遂行されていく中、人々はLCLの海の中に飲みこまれていく。シンジはレイと相対し、彼が下した決断とは――? 累計2500万部突破の大ヒットコミックス、堂々の完結!!

感想--------------------------------------------------
コミック版 新世紀エヴァンゲリオンの最新巻です。さて劇場版エヴァンゲリヲンはいつ公開されるのでしょうか…?

全ての人間のATフィールドが消え、他人との境界が溶けていく中、シンジは—。

最新巻にして最終巻、完結の巻ですね。貞本版 エヴァの最終巻ということで、内容は旧作の劇場版エヴァンゲリオンとほぼ同じです。ただ一部違うところがあって、個人的にはこちらのエヴァの方が分かり易いと感じました。(「好き」と感じるかどうかは、また人次第ですが。)

大団円で、言いたいことも分かり易くて、未来に希望が持てて、ということで「キモチワルイ」で終わった旧作よりもだいぶいい気がします。ただまとまりすぎている感はありますね。なんだかよくわからなく、個人の解釈に委ねられてきた旧作には旧作のよさはあった気がします。

個人的な興味ですが、旧作の劇場版が公開されてから十年以上の歳月が流れていますが、それでもこの終わりは受け入れられるのでしょうか?主人公 碇シンジと他者との関係性、自分で自分を認めるまでの過程を描いた本作ですが、自分と他者との関係性はこの十年で随分と変わったような、全く変わっていないような気がします。

スマホやSNSで他者とは随分と簡単につながれるようになったけれど、それは表面的なもので、、、なんてどこかで聞いた言葉を言うつもりはありませんが、それでも私のようにオンタイムでエヴァを見ていた人間と、今、振り返ってエヴァを見る若者世代で受け止め方にどのような違いがあるのか、それはそれで興味があったりします。

きっとそうした違いを反映させてできあがるのが、次回の劇場版エヴァンゲリヲンなのでしょうね。そういう意味では人と人との関係性が変化し続ける限り、エヴァは新しい物語を紡ぎ続けるのかな、なんて思ったりもします。とりあえずの一段落、そしてこれから始まる物語への序章でもあるのでしょうか。巻末に付随されたExtraStageはまさにそんな印象ですね。劇場版を楽しみに待ちたいと思います。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):
レビュープラス

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