2014年03月05日

読書日記468:ビブリア古書堂の事件手帖 (5) 〜栞子さんと繋がりの時〜 by三上延



タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖 (5) 〜栞子さんと繋がりの時〜
作者:三上延
出版元:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
その他:

あらすじ----------------------------------------------
静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。彼女の答えはー今はただ待ってほしい、だった。ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。謎めいたいわくに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。脆いようで強固な人の想いに触れ、何かが変わる気がした。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。邂逅は必然ー彼女は母を待っていたのか?すべての答えの出る時が迫っていた。


感想--------------------------------------------------
剛力彩芽さん主演でドラマ化もされたヒット作「ビブリア古書堂事件手帳」の最新巻です。一月末に発売されていましたが、ようやく読むことができました。

栞子さんに告白した大輔。告白の返事を待つ間にも、古書堂には不思議な事件が持ち込まれる。そしてその陰には栞子の母 智恵子の姿が見え隠れしていたー。

本に関することならほとんど何でも知っている栞子さんと大輔の二人が、毎回、特定の本にまつわる謎を解いていく本シリーズですが、本巻で扱われているのは「彷書月刊」「ブラック・ジャック」「われに五月を」の三つです。(他にもちょこちょこと何冊もでてきますが。)この中で最も馴染みがあるのはやはり手塚治虫の名作「ブラック・ジャック」ですかね。「われに五月を」の著者、寺山修司の名前は聞いたことがありましたが、読んだことはありません。ストーリーを読んでいると、これを機に読んでみようかな、と思わされます。

持ち込まれる本に関する謎を解いていく短編形式なのですが、登場人物の距離感が絶妙ですね。本巻では特にそれを感じます。べたべたになり過ぎず、ちゃんとミステリとしても成り立っていて、それでいて物語全体を包む優しく静かな雰囲気がとてもいいです。舞台である北鎌倉ともとてもマッチしていると感じます。

どの物語も最後には人間関係、つまるところ誰かが誰かを思う気持ちのところに落ち着いていくのも本シリーズの特徴ですが、それは本巻も同じです。本を介して伝えられる誰かの思い。その思いが決して表に出過ぎることがなくて、その抑えられた思いが物語の雰囲気とよく合っていて、読んでいると優しい気持ちになる本です。

いろいろな展開があり、少しずつ栞子と大輔の人間関係も変わっていきそうです。まだまだ波乱はありそうですし、その裏には母親の陰も見え隠れしそうですが、きっとこの作者ならうまく物語を終わらせられるのではないかと思います。物語ももう折り返し地点を過ぎたそうですが最後まで楽しみにしています。

*ちなみに本巻には、珍しくちょっとした仕掛けがあります。物語の最後まで読むと、「ああ、こういうことか」と分かるようになっていたりします。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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posted by taka at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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