コミック日記112:ONE PIECE 70 by尾田栄一郎



タイトル:ONE PIECE 70
作者:尾田栄一郎
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
研究所脱出を目前にして、シーザーが驚異の変貌を遂げる。ルフィは彼の野望を打ち砕けるのか!? 裏で糸引く七武海・ドフラミンゴも動き出し、事態は急転する…!! “ひとつなぎの大秘宝"を巡る海洋冒険ロマン!!



感想--------------------------------------------------
ONE PIECEの最新巻です。作者の尾田栄一郎さんが急病で倒れているらしいですが、マジで心配です。このまま長期休載なんてことにならないように、本当に早く治ってほしいものです。まあ、これだけ売れているのですから、めちゃくちゃ忙しいのは容易に想像できますが。

パンクハザード編完結!!相手はシーザークラウンから王下七部海の一人、ドンキホーテ・ドフラミンゴへ、そして舞台はパンクハザードからドレスローザへ!!

物語が大きく動く巻ですね。パンクハザードでの戦いが終了し、ルフィたちは新しい海へと航海にでます。そして依然としてローとルフィの同盟は保たれたままです。

物語の中盤から後半で感じるのですが、ここに来てルフィたちの航海の様子が新世界に入る前までと大きく変わってきているように感じます。これまではルフィたちの動きがメインで、ルフィたちが遭遇した困難を切り抜けていく、という物語だったのが、ルフィたちが動くのと同じように、他の勢力である四皇、七部海、海軍、ルーキーたちも動き、同盟を組み、お互いに戦いを繰り広げていきます。言うなれば未知なる海を一人で行くすごろくのような旅から、お互いの出方を見ながら策略を駆使して旅を進めるカードゲームのような旅に変わってきています。これは明らかに作者が意図的にそうしているのでしょうが、どの勢力も凄まじい力を持った者たちばかりなので、各勢力の動きが物語に少しずつ緊迫感を与えていきます。これはこれまでの旅ではなかった感触ですね。新世界に入ってからもこれまでのような航海だと物語に飽きが生まれていたでしょうが、それを感じさせません。さすがおだっち。よく考えています。

個人的には、本巻は中盤から後半の方が面白かったですね。様々な勢力の動き、ドフラミンゴの不穏な動き、現れた新しい登場人物…。物語の新しい展開を予感させ、嫌が応にも今後の展開への期待が高まります。

ドレスローザ編は少し長くなりそうな予感がしますね。一つの国と、その国を統べる王の物語と言うと、クロコダイルとの激闘を繰り広げたアラバスタ編を思い出します。アラバスタ編もバロックワークスのキャラなどかなりの登場人物が出てきていました。魚人島編、パンクハザード編と本作にしてはわりと短期間で物語が終結しているので、ここらで長編を繰り広げようとしているのかもしれません。

しかしこの作者はよくこれだけいろいろなことを思いつくものです。登場人物、設定、悪魔の実の能力、ストーリー展開、どれをとってもオリジナリティがあふれていて、誰にもまねできないのではないかと思います。はっきり言って、物語を通じて登場キャラクターが多すぎですが、それも今となってはあまり気にもならず、むしろ物語の厚みを増しているようにさえ感じます。

…あとは物語の展開でしょうね。。。これまではどの敵もルフィが倒してきましたが、航海のあり方が変わってきたように、この展開ももしかしたら今後変わるのかもしれない、なんて考えています。例えば第三者のすごく強い奴に横からやられるとか、三つ巴の戦いとかも面白そうです。裏切りなんかもあるかもしれませんし、ルフィ以外の登場人物が一時的に物語の中心になっても面白いかもしれません。仲間の人数も増えてきたし、新世界編はこれからもいろいろと楽しみです。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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