コミック日記108:銀の匙(7) by荒川弘



タイトル:銀の匙 Silver Spoon(7)
作者:荒川 弘
出版元:小学館
その他:

あらすじ----------------------------------------------
大ヒット酪農青春グラフィティ最新刊!!

ここ一番の大舞台…そこに立てなかった役者は、もはやピエロですらない。
エゾノー祭当日の朝、無理がたたって倒れた八軒…
そして、甲子園に一縷の望みを掛け、戦いつづける駒場…
夢を持っている者も、夢を持っていない者も…それぞれに戦いがあり、それぞれに挫折があったりする。
それが青春ならば…エゾノーは、青春の吹き溜まりだ。
八軒の流す汗と涙は、熱くて苦い…
フジテレビ系ノイタミナでアニメ化決定の大ヒット酪農青春グラフィティ最新刊!!


感想--------------------------------------------------
「銀の匙」の最新巻です。漫画大賞を受賞し、この夏からアニメ化が決定し、累計発行部数七百五十万部を突破した現在乗っている漫画の一つですね。ストーリーは地味ながらも老若男女問わず読める、安定した人気を誇る漫画、という印象です。

文化祭である「エゾノー祭」の準備中に過労で倒れ、「エゾノー祭」当日に参加することの叶わなかった八軒。一方で駒場は投手として春の選抜目指して道大会の舞台に立つ—。

本巻の見所は二つ、八軒と両親の関係、さらには駒場の夢、かなと思います。
過労で倒れた八軒の基に訪れた父親は、八軒に厳しい言葉を吐き、その言葉に八軒は萎縮していきます。また一方で、両親に対して八軒はどうしても素直になれません。
このあたりは普通の家族と同じかな、とも感じますね。父親に対して、息子というものはどうしても反抗的になってしまうものかな、とも思います。…しかし、八軒の父親はどう見ても悪者ですね…。顔がめちゃくちゃ怖く、完全なラスボスキャラです(人とか殺してそう…。)。この父親との関係が、そのうち大きな問題として八軒の前に立ち塞がりそうです。

そしてもう一つが駒場の夢ですね。野球に全てを賭けてきた駒場。凄まじい闘志を放って勝負に挑む駒場は夢に賭ける人の凄さを教えてくれます。そして、この駒場の描き方は凄まじいです。「鋼の錬金術師」の戦闘場面と変わらない、闘志に満ちた描き方ですね。本作ではところどころにあるのですが、ハガレンの戦闘場面と同じような調子で農業高校生の学園生活の一コマが描かれていて、それはそれで面白くて笑ってしまったりします。


「八軒君の夢はここから際限無く広がってるんじゃないかな」


相川の言葉ですね。しかし夢をどこまで追いかけることが許される人と、許されない人がいるんでしょうね。そこらへんの現実の厳しさも本作では教えられることになりそうです。

「高校生」という時代からかなりの年月が経過している自分でも楽しむことの出来る本作。次巻も楽しみです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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この記事へのコメント

  • たまこLOVE

    銀の匙、私も好きです。派手さは無いけれど 現実に近いからこそ面白く読めるんでしょうね。
    知恵袋?で銀の匙って何ぞや?の質問に対して、西洋のことわざだよ、一生食べ物に困らないように、って回答を見ました。たしかに農業あってこその銀の匙だとは思うんですが、個人的には思春期の迷いこれから大人になる過渡期の心の揺れみたいな点では中勘助のほうの銀の匙を連想しています。
    2013年05月05日 11:50
  • taka

    コメントありがとうございました。「銀の匙と共に産まれてくる」っていうのが一生食べ物に困らないっていう意味みたいですね。中勘助のほうの銀の匙はまだ読んだことが無いのですが、いつか読んでみたいと思います。
    また私もたまこ好きです。あの体型の劇的な変化といい、人間離れしているのに憎めないですよね。
    またぜひコメントください^^
    2013年05月06日 23:49

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