2013年03月06日

読書日記404:ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ by三上延



タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~
作者:三上延
出版元:アスキー・メディアワークス
その他:

あらすじ----------------------------------------------
珍しい古書に関係する、特別な相談-謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その古い家には驚くべきものが待っていた。
稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。
金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、迷宮のように深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが-。


感想--------------------------------------------------
ドラマ化もされ、今まさに放送中の「ビブリア古書堂事件手帖」の四巻です。新巻が出るたびに注目度が増していきますが、いまやその注目度も最高潮に達しています。本屋でも大きく扱われており、Amazonの売上ランキングでもトップに立ったりしていて、ガンガン売れているようです。

本に関する類稀なる知識を持つビブリア古書堂の店主:篠川栞子と、本を読めない体質のアルバイト:五浦大輔。二人のもとに持ち込まれたのは江戸川乱歩にまつわる謎だった。そして十年間、消息不明だった栞子の母親が、その姿を現わす−。

絶大な人気とは裏腹に、本作は相変わらず淡々と着実にストーリーが進んでいきますね。物語の根幹となる栞子と母親の関係、そして栞子と大輔の関係が徐々に進展を見せていきます。登場人物も次第に増え、物語にも深みが出てきています。

本巻はこれまでの巻と違い、一冊で一人の作家:江戸川乱歩を取り上げています。江戸川乱歩といえば明智小五郎に少年探偵団、怪人二十面相と、非常に有名な、まさに日本の推理作家の草分け的な存在の方かと思います。私も小学生の頃、何冊も読んだ覚えがあり、そのような有名な作家さんを取り上げていただくと読み手にも親近感が沸いて、読んでいて楽しくなりますね。怪人二十面相シリーズだけでなく、内容はもうよく覚えていませんが「二銭銅貨」も読んだことがあり、少年探偵団シリーズの本の表紙絵などを思い出しながら読んでみました。

少しネタバレしてしまいますが、本巻は故人の残した江戸川乱歩にまつわる謎を栞子たちが解いていく、という謎解きとしてはスタンダードな構成になっていて、そこがこれまでの作品と少し違うな、と感じました。構成が安定している分、謎解きがわかりやすく、推理作家:江戸川乱歩に関する謎も散りばめられていて、読みやすくなっている代わりに、意外性は抑えられていると感じます。しかし謎の作りこみ方はうまいですね。詳しくは読んでいただきたいのですが、江戸川乱歩にちなんだ数々の謎を非常にうまく物語りに散りばめていて、よくこれだけ考えられるなあ、と感じます。

一方で人間関係の方も新しい展開を見せていて、栞子の母がでてきたり、栞子たちの天敵(?)ヒトリ書房の主人の過去がわかったりと、どんどん物語が進んでいっているなあ、と感じます。また栞子さんと大輔の関係も進展を見せそうで、そこも楽しみです。

シリーズ通じての感想ですが、本のこととなると全てを忘れて没頭してしまう栞子と、その栞子を気遣う大輔の関係がやはりとてもいいです。栞子の妹、文香など脇役達もいい味を見せているし、栞子と大輔の関係や栞子と母:智恵子の関係も進展しそうで今後もとても楽しみなのですが、あとがきによると本作ももう後半のようですね…。

古書の話だけならいつまでも続けられるかもしれませんが、人間関係まで考えるとやはりなかなかずっとは続けられないのかな、と感じます。あと二、三巻か、よくても十巻くらいまでかな、と思うのですが、これだけ売れているシリーズだと終わらせることも難しかったりして、いろいろ大変だろうなとも感じます。

一ファンとしては、栞子と大輔が結婚して、子供が生まれて…、とかどんどん続いても面白いかも、と感じてしまいます。それだけ本作、特に主人公の二人には魅力がありますね。見ていて微笑ましいです。…まあそこまでは無理かもしれませんが、最後までこのペースで続いてくれて、ハッピーエンドで終わるといいなあ、と思います。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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posted by taka at 22:28| Comment(0) | TrackBack(1) | 三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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