読書日記338:ビブリア古書堂の事件手帖 2 by三上延



タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖 2
作者:三上 延
出版元:アスキー・メディアワークス
その他:

あらすじ----------------------------------------------
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つあるーそれは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていきー。


感想--------------------------------------------------
先日読んだ、「ビブリア古書堂事件手帖」の続編です。一巻が面白かったので続けて読んでみました。

北鎌倉に佇むビブリア古書堂。そこの店長は本に関することとなると抜群の冴えを見せる美人の女性だった。そして、その店長と身体の大きな店員の下には今日も新たな謎が持ち込まれる—。

本作は一巻と同様に各章が本のタイトルとなっており、その本に纏わる謎を店長こと篠川栞子さんと、店員こと五浦大輔が解いていきます。本巻に収録されている本は、『クラクラ日記』、『時計仕掛けのオレンジ』、『名言随筆 サラリーマン』、『UTOPIA 最後の世界大戦』の四作です。『時計仕掛けのオレンジ』はスタンリー・キューブリックが映画化していますので有名ですが、他の作品は全く知りませんでした。特に『UTOPIA 最後の世界大戦』がドラえもんの作者で有名な藤子不二雄(足塚不二雄)さんの作品であることは初めて知りました。

どの章も一巻と変わらず面白いですね。特に面白かったのは大輔と栞子の過去が垣間見れる『名言随筆 サラリーマン』と『UTOPIA 最後の世界大戦』の二編でしょうか。大輔の学生時代の話や、栞子の母親の話を通じて少しずつわかっていく栞子の過去が読者をさらに惹き付けます。

一巻、二巻を通じて思うのですが、本書は各章のタイトルとなっている本の話が主ではありますが、それ以上に大輔や栞子といった登場人物が良く描かれていますね。主人公の大輔と栞子は言うに及ばず、彼らを取り巻く人間達もみな優しく、丁寧に描かれています。登場人物に、「この人はちょっと……」といった人がおらず、好感と安心をもって物語を読み進めることができます。

大輔と栞子の関係の進め方は、「ああ、ラノベだな」って思います。でもそれが決して嫌ではありません。むしろこの焦れったさや、もどかしさも本作の魅力にもなっていると思います。

あときには、作者の言葉で「物語はようやく本編というところです」と書かれていました。これは嬉しい言葉ですね。この物語がまだまだ読めるということですから。本作はその底に漂う大輔と栞子を包む優しさがいいですね。次巻以降も読む予定です。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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