タイトル:GIANT KILLING(21)
作者:ツジトモ (著), 綱本 将也 (企画・原案)
出版元:講談社
その他:
あらすじ----------------------------------------------
モンテビア山形の監督・佐倉が起用した“小森システム”。達海はそれを事前に予測し対応していたが、あるアクシデントによって状況が一変、防戦一方になってしまうETU!! キョロキョロと落ち着き無い達海だが……窮地を打開する策はフィールドに転がってるみたい!?
感想--------------------------------------------------
ジャイキリことジャイアントキリングの二十一巻です。白熱のモンテビア山形戦も後半に突入ですね。佐倉と達海の采配も見ものです。ネタバレ含みますのでご注意を。
モンテビア戦は本作で最も熱い采配の激突、と言ってもいいのではないでしょうか。ダルファーや平泉のように実力派監督はこれまでにも多く出てきていますが、カウンター一本だったシステムを試合中に変更するなど、達海顔負けの大胆な戦術を駆使してくる佐倉との激突は、まさに采配同士の激突と言うことで見ごたえがあります。
大胆な采配を振るってチームを統率していくのが佐倉だとすると、最近の達海はメンバーを信じることを中心に考えている気がしますね。メンバーに何ができて何ができないのか、それを考えながら戦況を俯瞰し、鳥の眼になって試合全体を見渡す達海。凄いことが起きる予感を感じさせます。
レッドカードにより選手一人少ない状態と俄然、不利な状況に陥ったETU。一方的に攻めまくる山形に対して防戦一方となりましたが、慌てず騒がずじっと耐え、絶好のタイミングで控えの切り札を投入します。このあたりの采配はさすがですね。そして、本巻はその切り札が投入されたまさに絶好のタイミングで終わっています。あー、早く続きが読みたいものです。
それにしても、サッカーというスポーツの見せ方と言い、各プレーヤーの個性の描き方といい、本作はこれまでのサッカー漫画と一線を画すものがありますね。「サッカーは十一人で戦うものではなく、控えのメンバーやフロント、サポーターが一体となって戦うものだ」ということが読んでいるだけでひしひしと伝わってきます。モーニング上の連載では川崎戦が始まっています。前回の雪辱なるか、こちらも楽しみです。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A
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