映画(DVD)日記37:シャッターアイランド



タイトル:シャッター アイランド
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ
その他:

あらすじ----------------------------------------------
マーティン・スコセッシ監督によるミステリーサスペンス。精神を病んだ犯罪者を収容する孤島・シャッターアイランドで、ひとりの女性患者が姿を消す。事件を調べるためふたりの連邦保安官が島を訪れるが…。


感想--------------------------------------------------
インセプション」に続き本作もレオナルド・ディカプリオ主演の映画です。監督のマーティン・スコセッシは「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「デパーテッド」でもレオを主演として抜擢していますね。相当にレオのことを気に入っているようです。

凶悪な犯罪暦を持つ精神疾患患者を本土から隔離するための島、「シャッターアイランド」。隔離された島の中で、殺人犯の一人が完全警備の牢から逃げ出した。捜査のために島を訪れたテディ(レオ)とチャックは島に隠された陰謀に気付いていく—。

非常に重い作品です。スコセッシ監督の作品らしいと言えばそうなのかもしれません。最初はサスペンスかと思ってみていたらホラー的な要素が強くなり、最後は悲劇として幕を閉じます。見終わると心の中にズシンと残るものがある作品です。

本作、後半に非常に大きな仕掛けが用意されています。その仕掛けが炸裂することで物語が大きな転機を迎えるのですが、その仕掛けが炸裂しても物語は好転せず、さらに悲しみが深まっていきます。残念なことに最後まで視ても何の救いもありません。

本作で特筆すべきはやはり主演のレオナルド・ディカプリオの演技でしょう。難しい役どころだと思うのですが、迫真の演技で視る者を物語りに引き込んでいきます。恐怖、困惑、苦悩、そういった感情を時に表情で、時に身体全身を使って見事に表現していきます。レオナルド・ディカプリオには「ギルバート・グレイプ」での演技力の高さに度肝を抜かれた記憶があるのですが、その演技力の高さは今も変わりませんね。演技力だけで言ったら今やナンバー1の俳優かもしれません。

また物語の組み立て方もうまいです。シャッターアイランドを訪れるところから物語は始まるのですが、物語の全貌を徐々に徐々にと明らかにしていき、見るものを物語りに引きずり込んでいきます。この引き込み方と最後の仕掛けまでの導き方がうまいため、最後の仕掛けが抜群に生きていますね。

全体的に暗い色使いが多い作品であり、物語の随所随所で真実とも幻覚ともつかぬおぞましい情景が挟まれるため暗く恐ろしさを感じさせる作品ではありますが、よく練りこまれて作られた作品であるとは感じました。ハッピーエンドを期待する人には向きませんが面白かったです。「モンスターとして生きるのと、善人として死ぬのとどちらがいい?」この言葉が心に残りました。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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Tracked: 2011-01-29 13:40