タイトル:進撃の巨人(3)
作者:諫山 創
出版元:講談社
その他:
あらすじ----------------------------------------------
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。
大巨人の出現により壁が崩壊し、無数の巨人が壁の中に侵入する。ミカサは次々に巨人を倒すがエレンの死の知らせに動揺し、危機に陥ってしまう。そこへ巨人を襲う謎の巨人が登場し、ミカサの窮地を救う。何体もの巨人をなぎ倒し、遂には力尽きた謎の巨人。その正体は‥‥!!
感想--------------------------------------------------
一、二巻だけで100万部を突破し、「この漫画がすごい!」の男性部門で第一位に選ばれ、今まさに大ブレイク中の「進撃の巨人」の第三巻です。
100年前に突如として現れた巨人により絶滅の縁に追いやられ、巨大な壁の内側に閉じ篭ることで何とか生き延びた人類。巨人に対抗するべく生み出された調査兵団のミカサ、エレン、アルミンは巨人に対抗すべく抗い続ける—。といった作品です。
一、二巻では粗さが目立った本作ですが、三巻まで通して読んでみるとその粗さが逆に作品の勢いや迫力を増していることに気付きます。絵自体は決してうまくはないのですが、勢いや迫力だけで言えば屈指の漫画ではないでしょうか。コマ割りも非常に考えられていてうまいと思います。
あと、巨人の描き方もうまいですね。巨人=巨大な人なのですが、本作では決して巨人をそのように描いていません。あるものは巨大な腹を抱え、あるものは不気味に浮き出た筋肉をまとい、胴体に比べて異様に短い手足をしています。人類をそのまま大きくした姿として描かずにこのように身体の構成にアンバランスさを儲けることで、巨人=人間とは違う化物、という構図を読者に分かり易くしています。なるほど、と思わせる技巧ですね。
本巻で三巻なのですが、まだ一巻からの続きで、ストーリー上はクライマックスがずっと続いています。よく息切れしないものだな、と思いますね。このままどこまで続いていくのでしょうか。そして残された謎も数多く存在します。巨人とはそもそもなんなのか、どこから来たのか、そして巨人化するエレンに隠された秘密は?などなどです。これらの謎をどのように解き明かしていくのか、とても気になるところです。正直ストーリーやキャラクターはまだまだだと思います。これからどれだけ掘り下げていくことができるのか、注目です。
繰り返しますが、本作の魅力は「勢い」と「迫力」ですね。これがどこまで続いていくのか、非常に楽しみな作品です。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):B
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