コミック日記53:イエスタデイをうたって by冬目景



タイトル:イエスタデイをうたって 7
作者:冬目 景
出版元:集英社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
季節は巡っても、この想いは変わらないと信じていたい。待ち続けてきた陸生と少しずつ変わろうとするしな子。二人の関係が変化していく。一方、晴は雨宮からのアピールに戸惑いながら、陸生との距離をつかめずにいて…。


感想--------------------------------------------------
以前にも紹介した冬目景さんの作品の第七巻です。約二年に一冊しか出ないのでずっと楽しみ待っていました。発売されているのを見つけたときは嬉しかったです。

とうとう付き合うことになった品子とリクオ。付き合うことに慣れていない不器用な二人と、ハルや浪たちの関係は流れる月日とともに少しずつ変化していく。

ようやく形だけですが品子とリクオが付き合うことになりましたね。リクオの片想いがようやく実を結んだ形ですが、付き合うことに慣れない二人がとても微笑ましくかかれています。(まあ、現実にここまで奥手の男女はもういないと思いますが。)そしてハルは美術学校の雨宮とデートを重ねていきます。少しずつ少しずつ、人間関係が変化していきます。

本巻で印象に残ったのはもちろん付き合い始めた品子とリクオなのですが、他には「家族」と、「好きという感情」もとても印象的でした。
 義理の父親と暮らすハルと、義理の両親、弟と暮らす雨宮。義理の父親の間と、本当の家族とは違う微妙な距離感をうまくとろうとするハルは、同じ境遇の雨宮に少しだけ共感を覚えていきます。
 また「人を好きになるという感情は一つじゃないのかもしれない」と言って前に進もうとする品子と「"好き"がどういう種類のものか自分でもよくわからない」と言って前に進めない杏子。こういった人々の距離感の描き方が何度も書きますが本作は、抜群にうまいですね。そして、登場人物の誰をも大切にいとおしく描いている作者の気持ちが伝わってきます。

お互いを傷つけないように微妙な距離感を取りながら他人と関ってきた本作の登場人物たちですが、品子とリクオが付き合い始めたことで微妙に変化していきそうです。どこまでも優しい人たちですが、この先どうなっていくのでしょうね。とても楽しみです。ただ、一ファンとして、ほのぼのとしたこの作品の雰囲気はずっと保ち続けて欲しいです

……本作を読み始めてからもう十年くらい経ちますね。十年かけてようやく実ったリクオの恋。長かった……。(ハルはちょっとかわいそうですね。)

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S


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