読書日記186:ストロベリーナイト by誉田哲也
タイトル:ストロベリーナイト
作者:誉田 哲也
出版元:光文社
その他:
あらすじ----------------------------------------------
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された。警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?クセ者揃いの刑事たちとともに悪戦苦闘の末、辿り着いたのは、あまりにも衝撃的な事実だった。人気シリーズ、待望の文庫化始動
感想--------------------------------------------------
「武士道シックスティーン」が映画化される誉田哲也さんの作品です。女性警部補:姫川玲子が活躍するシリーズ物の第一作目です。誉田哲也さんの本は初めて読みました。
ビニールシートにくるまれた男の惨殺死体が発見される。警部補:姫川玲子はその死体に隠された謎に気付いて行くー
女性警察官ものというと、女性警察官:雪平夏美が活躍する「アンフェア」が有名ですね。原作は秦建日子さんの「推理小説」ですが、本作の主人公:姫川玲子もどこか型破りで、雪平夏美に共通する部分があります。30前にして独身、ノンキャリアにして異例のスピードで警部補に上った姫川玲子。彼女には部下も既に何人かいて、そういったいみではうまく警察組織の中で動いているように見えます。
しかしその性格は男勝りで惨殺死体にたじろぎもせず、凶悪犯を追いつめて行きます。また周りの警察官たちもいい味出してますね。菊田に井岡、勝俣、今泉・・・一癖も二癖もありそうなキャラばかりです。
本作は男の惨殺死体をきっかけとした連続殺人から浮かび上がるキーワード「ストロベリーナイト」を軸として物語が展開して行きます。展開の仕方は警察物としてはありがちな気もしますが、各キャラクターの設定がしっかりとしていて個性的なため、物語にメリハリがついて動きがあります。姫川玲子を主人公としたシリーズはまだまだ続きそうです。というか、一作だけでこのキャラクターを終わらせるのはもったいないですね。
ただ、個人的に私はこの井岡というキャラクターだけは受け入れられませんでした。関西弁で下手な冗談ばかりとばすキャラクターなのですが、どこか物語からこの人だけ浮いている気がしましたね。
ただ、そんなものを補ってあまりある面白さですねキャラクターが立っていてストーリー展開が早いため気付いたら読み終わっていました。女性警察官物の新しい傑作シリーズかもしれません。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A
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