読書日記177:Gボーイズ冬戦争 by石田衣良
タイトル:Gボーイズ冬戦争ー池袋ウエストゲートパーク〈7〉
作者:石田 衣良
出版元:文藝春秋
その他:
あらすじ----------------------------------------------
鉄の結束を誇るGボーイズに異変が生じた。ナンバー2・ヒロトの胸の内に渦巻く、キング・タカシに対するどす黒い疑念。Gボーイズが揺らげば、池袋のパワーバランスも破綻しかねない…。タカシの危機にマコトはどう動くか?史上空前の熱き闘いを描く表題作はじめ4篇を収録した、IWGP第7弾。
感想--------------------------------------------------
石田衣良さんの「池袋ウエストゲートパーク」シリーズの第七弾です。相変わらずこのシリーズは安定して面白いですね。主人公の何でも屋:マコトの軽快な語り口も変わらずに冴えています。
本巻には「要町テレフォンマン」、「詐欺師のヴィーナス」、「バーン・ダウン・ザ・ハウス」、「Gボーイズ冬戦争」の四作が掲載されています。振り込め詐欺など時代を感じさせるストーリーが多いですが、やはり本巻の目玉は「Gボーイズ冬戦争」ですね。久しぶりに熱いバトル物語が読めました。
Gボーイズの不動のキング:タカシ、キングの座を狙うNo2のヒロト、そしてGボーイズを潰して回る目出し帽の男達と、”影”と呼ばれる凄腕の殺し屋・・・。久しぶりにバイオレンスな薫りがしていいですね。
主人公のマコトと共に本作のメインの登場人物であるGボーイズ達の王:マコト。このマコトの活躍を読むといつも私は窪塚洋介さんを思い出します。テレビドラマでは窪塚洋介さんがマコトを演じていましたが、間違いなくはまり役ですね。作者も窪塚さんを意識しながら書いているのではないでしょうか?
何でも屋のマコトと氷高組のサル、そしてGボーイズのキング・タカシ。男性の常連キャラクターは豊富ですが女性のキャラクターは少ないですね。マコトの母親くらいでしょうか?その代わり各話毎に入れ替わり立ち代わり女性キャラが登場してきます。そして話に変化と彩りを添えていきます。・・・なんか007みたいですね。あそこまでスタイリッシュではないですが、本作も池袋の”今”を切り取った作品ばかりなのでどれも躍動感がありますね。現在は最新作「ドラゴン・ティアーズ──龍涙」が出版されています。こちらも読んでみたいですね
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A
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