読書日記164:クーリエジャポン12月号


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タイトル:COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 12月号
出版元:講談社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
創刊4周年記念号!
宇宙人的NIPPON

大特集「世界が見た日本」
鳩山由紀夫、村上春樹、イチロー、宮崎駿 etc



感想--------------------------------------------------
レビュープラス様より献本いただきました。ありがとうございました!レビュープラス様は企業とブロガーの橋渡しをしている会社で、ブロガーの方が登録すると書籍のレビューに応募できる仕組みを展開しています。余談ですがこれからのweb2.0の時代、こういう形態の会社はどんどん増えて行のくでしょうね。

 このクーリエジャポンという雑誌ですが名前は何度か聞いたことがありましたが読むのは初めてです。フランスのクーリエ・アンテンショナルという雑誌と提携し、世界中のメディアから記事を抜粋し、政治・経済・サイエンス・アート・エンターテイメントと様々な分野の話題をカバーする雑誌です。ページ数は140ページ程度と、読み応えは結構ありますね。

 今号の特集は「世界から見た日本」ということで鳩山首相に始まり作家の村上春樹さん、イチロー選手、宮崎駿監督などが続きます。
 この「世界から見た日本」というものには私もとても興味があります。たまたまではありますが、こういった特集を行っている号を読むことができたのはラッキーだったなと思いました。約30ページの特集ですが、日本の注目されている点がまとまっていて、なるほど、とうなずきながら読みました。

 出張や旅行で海外、特に欧米に行くと、例えばCNNのようなニュース番組を見ても日本のことはほとんど取り上げられません。一日見て一回か二回取り上げられればいい方ではないでしょうか。日本は全く世界から注目されていないのではないか?と思う一方で、スシバーやイチローなどの盛り上がりは凄く、きっと日本が注目されるのは食やスポーツといった文化面が中心で、その次が経済面、最後が政治だろうなと考えていました。
 今回の特集でも、取り上げられている十人あまりの「海外で注目を浴びる日本人」の中で政治家は鳩山首相のみ、あとはスポーツ選手や芸術家が多く、やはり日本は文化面での知名度は高いけれど政治面はいまいちなのだな、と改めて実感しました。

 またこの特集のなかで特に私がうれしかったのは映画監督の是枝裕和監督が取り上げられていたことです。以前、この監督の「ワンダフルライフ」という映画をビデオで見てその自然な演技、秘めた想い、切なさにとても感動した覚えがあります。柳楽優弥さんがカンヌを取った「誰も知らない」も見ましたがやはり自然な演技が生きている考えさせられる作品でした。そんな少し思い入れのある人が世界で活躍しているという記事が載るのはやはりうれしいものです。

 一方で日本という国は「日本人」と「外国人」、「日本」と「世界」の間にまだまだ大きな壁をつくってしまうのだな、という印象も持ちました。例えばアメリカやロシアでは自国と世界の間にある壁は無いに等しいのではないでしょうか?「世界の中の日本」という言葉がありますが、日本も世界の一部なのだから、あえてなぜ日本を区切る必要があるのだろうか?と感じてしまうこともあります。

 ・・・これはやはり日本が島国であり独特の文化体系を持った国だからでしょうね。この点がいい意味でも悪い意味でも日本らしさを育んでいるのだろうとも感じます。本号の中で「モノヅクリ大国」として日産の社長であるカルロス・ゴーン氏が日本のモノヅクリ技術はNo1だと言っていますがこれも日本独特の文化の影響だろうと思います。ただ、個人的にはもう少しこの壁を低くして、どんどん日本人も外に出て行くべきかな、と思ったりもします。

 本号では海外で活躍する日本人を特集していましたが、こういった日本人と他の国の人の"母国"や"外国"、"世界"といったものに対する考え方の違いなんかにも触れていただくとより記事に深みが出てくるのではないかとも考えました。
 また、ゴーン氏の記事についてもそうですね。「日本のモノヅクリは素晴らしい」とは以前から言われています。しかし一方で中国やインドの価格攻勢、リーマンショック以降の不景気にに以前ほどの自信をなくしつつあるのも事実です。先日のNHKスペシャルでも日産の電気自動車の話は出ていましたが、やはり中国やシリコンバレー、インドなどでどんどん電気自動車に関連した新しい技術が生まれており、そこと熾烈な競争を行っているそうです。このことについてどう考えているのか?そういったところもぜひ知りたかったです。

 本誌を読んでの感想ですが、世界のニュースを雑誌として届ける、という意味ではNEWSWEEK(日本語版)に似ているかな、と思いました。ただ、月刊ということで本誌の方が分厚く読み応えはあります。また政治色はNEWSWEEKより押さえ気味ですね。本号だけかもしれませんが文化面に力をいれているのかな、と思いました。読む人はどんな人が多いのでしょうね。NEWSWEEKは出張のときに駅のホームで買って鞄にいれて、とできますが、本書はそれには分厚すぎますね。やはり定期購読されている方が多い気がします。月一で海外に何が起こっているか、現場の声をリアルに知ることができるという意味ではお勧めです。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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