タイトル:PLUTO 8
作者:浦沢直樹
出版元:小学館
その他:
あらすじ----------------------------------------------
人間とロボットが共生するようになった時代。スイス最強のロボット、モンブランが殺された。同じ頃、ドイツのロボット法擁護団体の幹部が殺害された。
二人の遺体の頭部には“角”の様な物がほどこされていることからユーロポールが誇る高性能刑事ロボット、ゲジヒトは同一人物による犯行と考え捜査を進める。ゲジヒトは犯人の標的が自分を含めた7体の、大量破壊兵器になりうるロボットたちだと考えるが…。(wikipediaより)
感想--------------------------------------------------
「20世紀少年
世界最強の7体のロボットが次々に破壊されていく。その犯人は?また犯行の目的は?
本作の一番の特徴は主人公でしょうか。原作版では当然、アトムが主人公なのですが、本作の主人公はユーロポールの高性能ロボット:ゲジヒトです。そして、ゲジヒトが生きる「人間とロボットが共存する社会」というものを緻密に現実的に描いています。そのおかげで単なるロボットアクション漫画ではなく深みのある人間ドラマとして仕上がっていますね。
人間やロボット達の描き込み方もやはり浦沢直樹さん、上手いですね。一人一人の個性を生かしつつ、その感情や背景を深く描き込んでいます。原作の中では一瞬で破壊されてしまったロボットもいるのですが、彼らにも背景と人格と感情を与えることで物語に深みを与えていますね。
これは7体のロボットにとどまらず、破壊ロボット:プルートにも言えることです。その人格や生い立ちに深みを与えることでプルートの持つ悲しみ、憎しみがよりいっそう深まっていますね。
ストーリー自体は原作と大きくは異なりません。でも描き方が違うだけで物語がこんなに変わってくるのかと驚かされます。登場人物一人一人の背景・人格・感情を深く描き込むことの大切さを改めて感じさせます。
アトム・ウラン・お茶の水博士・天馬博士と言った「鉄腕アトム」の主要メンバーはみんな登場してきます。「憎しみだけでは何も変わらない」というメッセージを送ってくれる本作、原作「鉄腕アトム」のファンの方はぜひご覧ください。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A
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