タイトル:BILLY BAT (1)
作者:浦沢直樹
出版元:講談社
その他:
あらすじ----------------------------------------------
1949年、アメリカ──『スーパーマン』『ワンダーウーマン』に並ぶ人気漫画『ビリーバットシリーズ』を描く、ケヴィン・ヤマガタのもとに、彼が描くキャラクターと同じものを以前日本で見たという情報が入った。ケヴィンはその真偽を確かめるため日本へと渡る──
浦沢直樹と長崎尚志の強力タッグがつむぐ、最新作!
コウモリが歴史の深淵を照らし出す──
感想--------------------------------------------------
「20世紀少年
日系アメリカ人漫画家ケヴィン・ヤマガタ。彼が描く「ビリーバット」によく似た絵を日本で見たという情報を元に日本を訪れたケヴィンは、不可解な事件に巻き込まれていくー。
本作、舞台は戦後間もない1940年代後半の日本です。その日本を舞台にコウモリの姿を追うケヴィンが不可解な事件に巻き込まれていく、というものです。日本を裏から動かすコウモリをシンボルとした組織の正体はー?いやが応にも期待は高まりますね。
本作、先述の「Monster」、「20世紀少年」での浦沢直樹さんの持ち味は十分に生きていますね。謎が謎を呼ぶ展開、しっかりとした時代考証を元に作成された世界観、人と人との関係が生み出す感動。どれも期待以上の出来です。いつも思うのですが、連載作品において毎回毎回、次回への期待を持たせつつ物語が破綻しないように構成を決めていくというのは大変難しいと思うのですが、それを簡単にこなしていく浦沢直樹さんの腕には本当に脱帽します。
あと、本作では下山事件と呼ばれる、実際の事件を扱っています。
日本橋三越に立ち寄った後、消息不明となり、翌日、礫死体となって発見された国鉄総裁:下山定則。迷宮入りしてしまったこの事件を浦沢直樹流の見方で読み解いていくようです。
下山事件に加えて、三鷹事件、松川事件の二つを加えた三つの事件が「国鉄三大ミステリー」と呼ばれているそうですね。どれも真相が究明されていない事件ですが、きっと三鷹事件、松川事件も浦沢直樹流の見方で、本作の中で扱われていくのでしょう。
時は1950年代の戦後復興の時代です。人類が月に行き、朝鮮戦争、ベトナム戦争を経て日本は高度成長の時代に突入していきます。ここら辺の時代の描き方も今後、とても気になるところですね。20世紀少年では60年代の日本をややノスタルジックに描いていましたが、本作ではどう扱われるのでしょうか。そして何よりも、コウモリをシンボルとした組織の正体は・・・?
本作も間違いなく浦沢直樹さんの代表作と呼ばれる作品になるでしょう。次巻が待ち遠しくてたまりません。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S
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