タイトル:20世紀少年 第1章 終わりの始まり
原作:浦沢直樹
監督:堤幸彦
出演:唐沢寿明、豊川悦司、常磐貴子
あらすじ----------------------------------------------
世界が終わろうとしています。
ぼくらの“ともだち”によってー。
累計発行部数2500万部超!
浦沢直樹の世紀のベストセラーコミック、待望の実写映画!
感想--------------------------------------------------
累計2500万部の大ベストセラー漫画、「20世紀少年」。その映画化作品です。果たして堤監督はどのようにこの作品を映画化するのか?映画化できるのか?とても興味を持って見ました。(ちなみに見たのはテレビ放映版です。)
人類滅亡を狙う"ともだち"。ケンヂ、オッチョ、ユキジ・・・。彼らは"ともだち"を止められるか?
ケンヂ役に唐沢寿明さん、オッチョ役に豊川悦司さん、ユキジ役に常磐貴子さんと、キャストは非常に豪華です。主役はもちろん、脇役にも有名な役者さんを配して、見ている側を飽きさせません。ストーリー展開も非常にスピーディーで思わず引き込まれます。
ストーリー展開は非常にスピーディーなのですが、逆にスピーディーすぎて原作を読んでいないとストーリーはほとんど分からないと思います。ストーリーをまとめきれていない、というのが正しいでしょうか。なぜ突然ケンヂが犯人にされてしまったのか、なぜカンナが狙われるのか、等々、原作では深く描かれていた部分がかなり雑に扱われている気がします。あれだけのボリュームの作品を三部作とはいえ短時間にまとめているわけですから無理はないと思いますが・・・。
原作では小さなエピソードや話を通じて各キャラクターの性格を明確にして、さらに人間味溢れる感動を随所随所で呼び起こしていました。ストーリーは謎が謎を呼び起こし読者に「次はどうなるんだ?」という予想のつかない展開を用意していました。でも残念ながら映画版では肝心のその当たりが抜けている気がします。一言で言ってしまうと「単純に漫画を映画化した」だけなんですね。ストーリーが平坦なんです。謎もありますが見ている側がなんで?って深く考えさせる謎にはなっていません。ストーリーをうまく昇華できておらず、単に原作を切り貼りして並べただけ、という感じがしてそこに感動や驚きの入る余地がないのです。
キャラクターも立っていて、配役・キャストも素晴らしく、何よりも比類の無い最高の原作があるわけですから、もう少しストーリーをうまく仕上げれば傑作になるのに、と感じました。全てを漫画の真似をするのではなく、映画独特の切り口で仕上げてもいいと思うのでが・・・。
二作目、「20世紀少年 第2章 最後の希望」も公開されました。原作がいいだけに期待も大です。
総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):B
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