2012年03月04日

読書日記333:ビブリア古書堂の事件手帖 by三上 延



タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖-栞子さんと奇妙な客人たち
作者:三上 延
出版元:アスキーメディアワークス
その他:

あらすじ----------------------------------------------
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。


感想--------------------------------------------------
本書はよく行く本屋にずっと山積みにされていた本です。聞いたことの無い作家さんの名前とラノベちっくな表紙の絵に最初は手に取ることを躊躇っていたのですが、「本の雑誌が選ぶ2011年度文庫ベストテン第1位」、「オリコン週刊"本"ランキング文庫部門1位」などに輝き、さらに本屋大賞の候補にも選ばれているのを見て読んでみようと思いました。

本を読みたいのに読むと身体が拒否反応を示す五浦大輔はひょんなことからビブリア古書堂という古本屋で働くことになる。そこの店主は本のこととなると抜群の冴えを発揮する美しい女性だった−。

本書は古書に纏わる様々な謎をビブリア古書堂の美人の店主とその店員が解き明かして行く、というストーリーです。作品は全四話+プロローグ/エピローグから構成されており、各話には「夏目漱石『漱石全集・新書版』」という具合に古書の名前がタイトルとしてつけられています。

メディアワークス文庫ということでライトノベルかと思っていたのですが、意外と中身は硬派で落ち着いています。古書を巡る様々な謎を、入院中の美人店主が安楽椅子探偵として解いて行くのですが、人情的な話が多くしっかりと読者の心を捕らえて放しません。物語の作りもうまく、登場人物も皆、個性的でしっかりと立っています。ラノベ的な展開も、美人店主と主人公の大輔の間で少しだけあるのですが、あまり気にはなりません。さらっと読めて本好きなら万人が楽しめる本だと思います。


しかし著者の古本に対する知識、造詣は深いですね。恥ずかしながら私は「せどり屋」っていう単語を本書で初めて知りました。どういった書籍が高額で取引されるのか、とか「私本」とか「官本」とか、そういった用語も初めて知り、非常に勉強になりました。

本作は既に続編も出ていますね。このキャラクター、テーマであればかなりの巻数を重ねて行くことも可能ではないかと思います。主人公:大輔と店主:栞子の行方も気になりますし、続編は必ず読むと思います。


総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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posted by taka at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする