2010年02月24日

読書日記185:春期限定いちごタルト事件 by米澤穂信



タイトル:春期限定いちごタルト事件
作者:米澤 穂信
出版元:東京創元社
その他:

あらすじ----------------------------------------------
小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。


感想--------------------------------------------------
このミスの作家別ランキングでも上位に食い込んだ米澤穂信さんの作品です。以前、たいへんおもしろく読ませていただいた「インシテミル」も映画化されるそうですね。どのように映画化されるのか、とても楽しみです。

 本作は「夏期限定トロピカルパフェ事件」、「秋期限定栗きんとん事件」と続く小鳩&小山内コンビが活躍する作品の第一作目です。

同じ高校に入学した小鳩くんと小山内さんは小市民を目指しつつもいろいろな謎に巻き込まれていくー

 本作は高校を舞台にした連作短編になっています。高校生活で起こるちょっとした謎を小鳩くんと小山内さんが解いていく、というものです。その謎とは、なくなったポシェットの探索だったり、美術部に置き忘れられた二枚の絵画の意味をとくことだったりととても小さなことなのですが、その謎に二人は真剣に取り組んで行きます。・・・なんか読んでいて昔はまった赤川次郎さんの作品に雰囲気が似ているなあ、って思ってしまいました。

 最初、読み出した時は本作の面白さはよくわからなかったのですが、読み進むに連れて、即ち小鳩くんと小山内さんのキャラクターが分かってくるに連れてどんどんと面白くなって行きます。ものごとから距離を置き、一歩引いて見るくせのある小鳩くんと小動物のような仕草で人の背後に回り込むことが得意なおとなしい小山内さん。しかしてその本性はー。・・・続きは読んで下さい。いやあ面白いです。

 過去を洗い流して、現状に満足して生きる=小市民として生きることを目指す小鳩くんと小山内さん。でもなかなか周りはそれを許してくれなさそうです。ついつい本性が出てしまう二人の行動や言動が、逆に読んでいてとても楽しかったりします。この二人+小鳩くんの幼なじみ:健吾くんのキャラクターが受け入れられるかどうかで、本作の評価は分かれるかと思います。すんなり受け入れられた私はとても楽しく読むことができました。

 どこか独特でマイペースな小鳩&小山内コンビ。なんかずっと見ていたくなる二人ですね。表紙の絵も物語のイメージを膨らませてくれるとてもいいイラストでした。続きも読む予定です。

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):A


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posted by taka at 19:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 米澤 穂信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする