2008年07月30日

コミック日記9:EDEN



タイトル:EDEN 18 It’s an Endless World (18)
作者:遠藤 浩輝
出版元:アフタヌーンKC
その他:

あらすじ----------------------------------------------
クロージャー・ウイルスと呼ばれるウイルスの大流行によって人類が危機に直面した世界。少年エノアと少女ハナはウイルスによる病魔に冒された末期状態の科学者と共に、三人で暮らしていた。世界はもう、自分たちだけだと思っていた・・・。


感想--------------------------------------------------
 ここでも紹介した遠藤浩輝さんのEDENの最新作にして、最終巻です。またしても、名作が終わってしまいました・・・。連載11年だそうです。毎回最新巻が出るのを楽しみにしていただけに、本当に残念です。

 物語の始まりの地にして終わりの地、ビッグバレルに集結する登場人物たち。ハナ、エノア、メイガス、そしてケンジ、ナザル・・・。物語はどういった結末を迎えるのか・・・。
 「世界」にも「社会」にも「宗教」にも見捨てられた者たち、そのどれも信じられない者たちの魂はどうすれば救われるのか?彼らにとっての「楽園(EDEN)」はどこなのか?

 この物語では「世界」にも「社会」にも「宗教」にも絶望して楽園(コロイド)に入っていく人たちを描く一方で、絶望しながらも現実の世界で生きていこうとする人間たちのたくましさも描いています。結局人間は、争いや殺戮や戦争を起こしながらも、今いる世界の中で、社会の中で生きていくしかないのだ、というのがこの物語の結論のようです。そして最後のマーヤの言葉、「未来が今よりもよくなりますように」。これは誰しもの願いでしょうね。そして、その願いは、生き残った者たちに引き継がれていく訳です。

 最初から読み直してみたのですが、物語の完成度の高さ、スケールの大きさ、設定の緻密さ、絵のうまさなど、どれをとっても秀逸です。特に世界観の見事さと言ったらもう、素晴らしいの一言につきます。これほどの作品には、もう二度と出会えないかも知れませんね・・・。
 残虐なシーンが多く、主要な登場人物もあっさり死んでいくのですが、そこが受け入れられれば問題ないですね。この方の次回作にも期待大です

総合評価(S・A・B・C・D・Eの6段階評価):S
タグ:書評 Eden
posted by taka at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする